あばれはっちゃくシリーズの第五弾「逆転あばれはっちゃく」
あばれはっちゃくは1979年にドラマ化され、人気を博しました。
今作は1985年に放送された5作目のあばれはっちゃくです。
田舎から東京に転校して来た、暴れん坊の「はっちゃく」こと桜間長太郎が主人公の、笑えてちょっぴり泣ける物語です。
逆転あばれはっちゃくを最後にシリーズは終了してしまうのですが・・・
5作目はこれまでのマンネリ化を打破しようと、設定や、演出を変え、新しい物を作ろう!と言うのがコンセプトだったようです。
これが成功か失敗かは賛否両論あるようですが、何せ私が生まれる10年前のドラマですのでDVD化された今回、初めて拝見致しました。
1~4作までは何となく見たことがあり、初代や二代目は
「凄い面白かったな!」
という記憶があります。
5代目の感想としては・・・
う~ん。
酒井一圭さん演じる主人公、長太郎は
「元気があってイイな!」
とまず思いました。
当時四年生だったという酒井さんは、元々体が大きかったようで高学年役を違和感なくこなしておりました。
体を張った演技も中々で、長太郎役をやりたかった夢がかなった彼は、伸び伸びと演技されていた印象を受けます。
しかし、問題は演出です。
特に転校して来た当初の頃の周囲からのイジメがキツすぎる・・・(泣)
見ていて楽しい気分になる、視聴者の子供たちも、はっちゃくに憧れるような存在のはずが、見ていて後味の悪い物となってしまっています。
マンネリを打破したいスタッフの思いが裏目に出た結果もありますが、80年代という時代背景も大きいのかな?
と感じました。
ガキ大将は時代遅れで、85年ともなれば現実ではやりたい放題な現代っ子のイメージが強いです。
学校でも先生方は手をつけられなくなり、学級崩壊・・。
これまで保護者は先生に「うちの子が悪いことしたらビシバシ叱って下さい。いつも御迷惑をお掛けしてすみません」
それが「うちの子がどうたらこうたら・・・何かあったらどうしてくれんだ!云々かんぬん」
となる傾向が出始めていた時代で、保護者のモンスター化が始まった頃とも思います。
そういった要素も少なからずドラマに反映されていたのでしょうね・・・。
79年、初代の頃はインベーダーが出始めの辺り。
85年はファミコンフィーバー。
ゲームっ子も存在し始めた時代であります。
ワンパク坊主より、「うちの子にかぎって・・・」の時代でした。
話の後半では長太郎もクラスと打ち解け始め、普通に見ることが出来ました。
主役が良い秀逸だった為に、少し勿体なかったというのが正直な所です。
でも、この作品は好きですよ!
興味のある方は「逆転あばれはっちゃく」も見て損はないと思いますよ!
・・・と言いながら、実はまだ全話見ておりません(^o^;)