特異点つながりでこんな話を気晴らしに・・・^^

一般相対性理論は現在の宇宙の性質の基本理論です。
私達の存在する「時空」は高さ・幅・奥行きからなり
「空間」に「時間」を加えた4次元と考えられています。

またブラックホールといえば光も逃げられなくなるほどの
強力な重力をもつ何かで、核の部分を取り囲むようにして
存在する「事象の地平面」は宇宙空間にポッカリと真っ黒な
穴が空いたように見えると想像されます。
*事象の地平面とは、重力によって光の速度でも逃げ出せ
 なくなる境界面のことを言います。

ブラックホールの中心は物質の密度や重力が無限大となる
「重力の”特異点”」があると考えられます。
尚、密度や重力が無限大になると言う事は一般相対性理論
が成り立ちません。

ただ一般相対性理論では特異点の存在は避けられないと考え
られています。現実には特異点は必ず「事象の地平面」の
内側にしか存在できないと考えられ、それを観測する為の
光や電磁波は事象の地平面から出て来られず、現時点では
特異点は計算や推測でしか知ることができません。

この研究を行っている人は2002年に発見された ブラック
リング と呼ばれる5次元のブラックホールの特性について
COSMOSというスパコンでシミュレーションしています。

黒いゴムの輪のようになっている環状の特異点は時間の経過
とともに不安定に波打ち始め、次第に波が大きくなりコブ状
へと発展していきます。それが続いていくと、いくつかのコブ
とそれを結ぶ細いヒモ状の部分に別れ一連の細切れの微小な
特異点がむき出しとなって存在してしまうそう。

もし、宇宙が今認識できる4次元よりも高い次元があると
すれば「むき出し=裸の特異点」が存在し、これまでの
一般相対性理論は成り立たなくなります。そうすると宇宙を
説明する理論では無くなるという事になるかもしれませんね。


また、別で研究が進んでいる一般相対性理論と量子力学を
統一するという『量子重力理論』が完成すれば裸の特異点の
問題は解消される可能性もあります。
ただ、この理論は双方のつじつまが合わずまだ完成には
程遠いようですが・・。


宇宙の謎も、人が時間をかけて観察し考えてきたものですが
今ではスパコンなどでの膨大な量のデータ解析や、これまで
の望遠鏡では捉えられなかった遥か先の星のことまで分かる
(見える?)ようになりました。

過去から、新しい理論が発表されてはそれまでの理論は覆され
新しい理論が出て、更に様々な理論が対立しながらより真実に
近いものが登場しています。

それは、時代の流れもあれば宗教的なものもあると思います。
(もしかしたら今も天動説を信じている人だって沢山おられる
 でしょうしね。地上から見たら天動説だと思いますよ^^)


宇宙の事は私達を含む全ての成り立ちです。その事が分かる
と言うことは今存在するもの全ての原因が分かるという事。
身近で遠い存在の宇宙。そんな事に思いをはせながら星空を
見上げてみるのも楽しいものです^^