今日は技術的特異点そのもののお話をしてみたいと思います。
表題はコンピュータの進化速度を法則として予測をたてた
1965年にインテル社の設立者、ムーア氏が提唱したものです。

元々は半導体の進化による計算性能の向上という観点だった
のですが、それは既に50年程前の話・・。
当初の予想よりはるかに進化が加速している為、この法則は
既に当てはまらなくなってきています。

20年で約1000倍計算速度が向上するということでしたが
実際のスパコンはこの10年で既に1000倍となっています。

そこで約10年程前に人工知能学者のレイ・カーツワイルが
提唱する、先日記事にも取り上げた「収穫加速の法則」が
最新の基準となっているのです。

それでも既にその法則よりも速い速度で性能向上や進化を
続けているというズレが出始めており正確に技術的特異点
”その日”の予測は今のヒトでは特定ができなくなっています。

その予測さえ今はままならなくなりつつあるということです。

但し、カーツワイル氏の言うシンギュラリティは数学や物理学
としての特異点とはまったく異なる、コンピュータが全人類の
知性を超え、ヒトにとってそれ以降の予測が立たなくなる時期
の話ですので混乱しないようにお願いしますね^^


世界でも類を見ない日本の「国」がこの時期の到来に備えて
企業への準備を進めるプロジェクトを立ち上げたのは昨年の
事でした。現在は、それを受けここ10~15年以内に具体的に
企業が動けるように今から取組みがはじめられつつあります。

予測がつかないことに対し国が動くという事がどれだけ大変
なのかは想像がつきます。

たった一つの法整備さえ時間がかかって仕方ない状況の中
これだけすばやい動きをかけるということは、それほど「一大事」
だという事を私達も早く認識をする必要があると思います。

中には「目先のことをやらずに、そんな先の見えないことを
何故今やるの?」と思う方もいらっしゃるでしょうが
TVではあまり取り上げられていないだけで、目先のことは勿論
今政府では見聞きする以上に様々な事が民間の力を借りながら
スピードアップして進められているのです。

この危機感はなかなか普通に生活をしていたら感じないかも
しれませんが・・。少しこの記事を読んでから周りを見渡して
みると、気づく事が色々と見つかると思います^^