ザックvsジーコ | Dream Box

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    アルベルト・ザッケローニ







   ジーコ(アルトゥール・アントゥネス・コインブラ)
  ※ブラジル人選手がよく使うサッカーネームで「やせっぽち」を意味する



                ザック         vs         ジーコ

国籍              イタリア人                         ブラジル人

現役時代           アマチュア経験のみ                    フラメンゴ
                                                 ウディネーゼ
                                                 鹿島アントラーズ

監督歴              29年                              13年
      イタリアセリエC2~Aの多くのクラブを歴任                鹿島アントラーズ
                 日本代表                           日本代表
                                                ブニョドコル(ウズベキスタン)
                                                CSKAモスクワ(ロシア)
                                                オリンピアコス(ギリシャ)
                                                イラク代表

日本代表での実績  2011アジアカップ優勝                    2004アジアカップ優勝
     2013コンフェデレーションズカップ優勝(予定)              東アジア選手権03、05準優勝
                                                2006W杯 0勝2敗1分け


ザッケローニの監督歴をちょっと端折りすぎてますが、イタリアセリエAの名門ユベントス・ミラン・インテルを始め、ボローニャ・ラツィオ・ウディネーゼなど古豪強豪クラブを歴任、アマチュア経験しかない無名の指導者としてセリエC2(日本で云うJFLから地域リーグに相当)から実績を以ってキャリアを積んできた人物です

古豪とはいえ中堅のウディネーゼを躍進させた手腕を買われACミランの監督に抜擢されると初年度にセリエA優勝を成し遂げます

ライバルチームの主力選手にケガが相次いだことが一因ではあったものの、超一流のスター選手とウディネから連れてきた超一流とは言えないベテラン選手を上手くミックスさせた手腕は本物です

その後ビッグクラブの監督を渡り歩きますが期待された結果を出せずに解任を繰り返し、2000年代後半には『終わった監督』という評価を与えられていました

それまでクラブの指導者だけでキャリアを重ねてきましたが、オファーを受け初めてのナショナルチームを率いるべく日本へやってきました

カテナチオに象徴される守備の文化のイタリアサッカーに似あわない攻撃的サッカーを好み、ウディネ・ミランで実績を残した3-4-3の布陣はザックの代名詞となっています(個人的には余りやって欲しくないです…)

緻密な戦術家というイタリア人らしからぬイメージの指導者ですが、この手の監督に有りがちな自分の理論に選手を当てはめロボットのように動かす事を好む人物では無いようです

ビッグクラブを率いてきた割りにスター選手との関係が破綻したという話を聞いた事がない、スター選手の扱い方を知っている監督です


一方のジーコは2006W杯で中田の扱いに失敗した監督でした

選手としての実績では、ザックは足元にも及びません

日本では『サッカーの神様』と呼ばれているものの、世界的な評価では神様はペレ、神の子はマラドーナであり、ジーコは伝説の選手(レジェンド)という位置付けというところでしょう

貴公子ベッカム様が親善試合にやってきた日本代表監督のジーコのサインを欲しがったとか、ブラジル人選手で代表の主力級だったアドリアーノがチームメイトだった中田にサインを貰ってくれるようにせがんだとか逸話は尽きません

プロとしてのキャリアをブラジルで終えた後、日本サッカー協会の熱心な招聘に応えて草創期のJリーグ・鹿島アントラーズにカムバック加入しました

その後日本で再び引退し鹿島の代行監督を経て、日本代表で初めての本格的な指導者としてのキャリアを歩み始めます

これは特異というかかなり異常な事で、実績はおろか指導者としての適性も確認されていない人物をいきなり代表監督に迎えるなど今考えると(いや当時から)有り得ない事でした

2004アジアカップ中国大会の超アウェイ状態を跳ね返し優勝した事で「イケるんじゃ…?」と誰もが思い、2005年までのW杯予選を通算で11勝1敗でぶっちぎった事で史上最強の日本代表とも言われていたのですが、2006W杯ドイツ大会では期待を大きく裏切り2敗1分けに終わりました

ドイツでは試合前のスタメン発表や選手の起用法・戦術・采配など、殆どありとあらゆる面で経験不足を露呈してしまったのです

W杯本戦のような大会では正味3週間ほどの短期間を勝ち抜くための采配が必要となり、そこに必要とされる能力はシーズンを通して戦うクラブや長期のW杯予選とは大きく違う様でした

そのジーコも日本代表監督退任後、トルコ・ウズベキスタン・ロシア・ギリシャとそれぞれの国ではトップクラスの強豪クラブを率い、ちょっと表現に困る実績を積んで現在のイラク代表監督に至ります

ジーコの選手起用法は良く言えば選手の自主性尊重、悪く言えば丸投げです

技術面では日本のプロサッカー選手はアジアで群を抜く実力を持っていますが、W杯のような舞台では中の上レベルで監督の手腕が合わさって3位決定戦を狙うというのが現在の日本の立ち位置です

つまりはアジアレベルなら選手にお任せでもそこそこ勝ててしまいますが、W杯ではそれだけでは全く足りないのが今の日本サッカーなのでしょう

選手としての実績はザック<<<<<<<<<<<<<<<<<<<ジーコですが、監督としての実績は全く逆転する両者が今夜、W杯予選で対決します

意外にも両者にはウディネーゼに選手(ジーコ)・監督(ザック)として所属した経験があるという接点があります(時代は違いますが)

日本サッカーにとって大恩あるジーコが相手ですが親善試合ならともかく、W杯最終予選の第3~4戦は負けも引き分けも許されないまさに正念場である以上全力を以って叩き潰さねばなりません






( ・ω・) 「イラク選手の事は殆ど知らないので監督対決的な話にせざるを得ません」