さあ、今年も押し詰まって参りました
と言うには少し早い気もするけど、激動の2011年のインターネットの中の人を騒がせた数々の事件の中から独断と偏見と好みで選んだ10大事件を振り返って見たいと思います
グルポン生ゴミおせち事件(1月)
懐かしいですね
この騒動の2ヶ月後に大震災があった事を考えるとこんな事で大騒ぎできた日本がどれだけ平和だったのか判ろうというものです
近年話題のクーポン商法というのか、ネットで注文を受けて予定数に達した商品やサービスを実際に売買するという形態の商売
格安おせちセットを注文したらイメージ写真とは似ても似つかない、と言うより生ごみに近い物が送られてきたという物(+元日に間に合わないという失態も)
商品を売り出した業者・バードカフェの能力を上回る予定数が集まってしまったのもある事ながら、元の能力がとても低い水準にあった事から起きてしまった事件
このサイトを運営するグルーポンの営業方針や業者との連携にも多くの問題を露呈し、米国本社CEOアンドリュー・メイソンが動画サイトで謝罪するまでに至った
ブスリークス事件(1月)
東京の一流ホテルの女性従業員が元日本代表のJリーガーとモデルのデートをtwitterで暴露、色々調べられたらそれ以外にも経済界や警察関係などの会合を呟いていて、職業倫理の欠如というレベルでは済まされない様な事が判明しちゃったという事件
この炎上事件を見ていて怖かったのが、その展開とスピードの速さ
発端となった有名人同士のデートの呟きが午後11時頃で2chに最初に取り上げられたのがその約4時間後の午前3時頃、
それから30分ほどでtwitterのアカウントから類推されたmixiのIDが発見され、すぐにフルネームも判明、
それらの情報から勤務先のホテル名、在学中の大学名、デートの現場となったホテル内のレストラン名が突きとめられるまでに1時間とかからなかった事だろう
おそらく友人が気付いたのだろう、彼女は自分が晒されている事を知りtwitter、mixi等のアカウントを削除し逃亡を図ったのが午前4時頃だったが時すでに遅し(ここまでで1時間25分)
こうした「祭り」では突きとめたブログやアカウントが全削されるのを見越して魚拓という保存作業をしてから晒すのが基本だから、逃亡は無意味というか無理
夜が明ける前の午前5時30分にはネット系の報道がこの事態を速報で報じ、その日の夕方にはネット上で産経やyahooニュースまでが騒動を伝え、夜9時過ぎにはホテルの総支配人が謝罪声明を出した(ここまでで最初のつぶやきから22時間しか経っていない)
2chネラー達の捜査力が凄いというか、幾つかのキーワードから検索するだけでそれだけの情報が出てきてしまうネットの怖さと、その情報伝播力の速さ
そしてテレビや新聞等の既存マスコミがその騒動の進行速度に全くついていけなかったという事実が際立った事件だった
ブスリークスとは年末に世界を震撼させた外交通信の暴露を行ったウィキリークスと、当事者となった女性の容姿を掛け合わせた造語
おしゃれゴリラ事件(2月)
同じ大学の生徒が起こした集団レイプ事件について、加害者達を擁護さらに被害女性の方が悪いなどとtwitterで呟いた立教大4年生の言動が、2ch上で祭りとなった事件
例によって入念かつ執拗な検索作業の結果、プロフィールの詳細はもちろんの事として当人が某有名百貨店に就職が内定している事が判明すると、会社側にこんな人物を採用するつもりなのかと電凸する者が続出した
その結果、会社側は内定を取り消したとも言われるが個人情報なだけに正式な発表は無く、確実な所は不明
サークルを主催するなどのリア充ぶりがネット住人たちの癇に障った様だが、その女性メンバーにAV出演疑惑が持ち上がるなど、話題は横道にそれがちだった
豚骨ベース事件(4月)
東日本大震災と原発事故の最中、批判の嵐にもまれる東電の社員が「給与カットさせるならメルトダウンさせるよw」等と不謹慎では済まされないつぶやきを行ったとして炎上事件となる
調査の結果、社員とはいうものの実際は原発誘致による地元採用枠であるらしい事や、原発の制御に関わるような重要な職にあるわけではないらしい事が判明すると、事態は方向性を変えていく
バンド活動を行っていた当人が「黒猫 桜戯(くろねこ おうぎ)」「星邪烈 竜冥(せいじゃれつ りゅうめい)」という痛すぎる二つ名を用いていた事も手伝い、判明した当人のプロフィールを面白がっていじる方へと向かって行った
本人がネット上に公開していた動画からそのDQNネームとは似ても似つかぬ、或いは逆の意味でぴったりという容姿が話題となり、担当する楽器と合わせて「豚骨ベース」の名を冠された
東電は個人情報を盾に処分内容を公表しなかった事から、批判の矛先は東電に集中した
というより、東電の起こした事故の実害の前にはゆとりのDQN1人の戯言など比較にもならない些事に過ぎなかったという事だろう
まだ4つだけど疲れたんで続きにしますね~
※個人情報に関する事が多く、また一部には事件というほどの社会的問題性を孕んでいない物もある為、可能な限り個人の特定を避ける方針で書いています
もっともそれぞれの事件名を検索するだけで、大抵の個人・団体名は実名で出てくるので興味のある方は自分で調べる事ができるでしょう
今回の記事は、話題となった事件やインターネットの普及と共に見られる様になった事象を取り上げる意図で書かれており、個人攻撃や糾弾を目的としているわけではないのです