という理念の基、イノベーションと成長を続けている企業。
「イノベーションのジレンマ」で知られるクリステンセン教授の
コンサルティング会社の方がP&Gについて書いた記事。
(ハーバードビジネスレビュー特集記事より引用)
より単純で、より便利で、より利用しやすく、より安価な新製品や
新サービスの提供を通じて成長を推進するという
破壊的イノベーションの基本概念は、P&Gにとってまったく
違和感のないものだった。
P&Gは、第一に、既存の製品ラインを強化することを
目的としたイノベーションと、新しい製品ラインやビジネスモデルを
開発する取り組みとを完全に切り離すのではなく、その中間のカテゴリの
「転換的持続的(transformational-sustaining)イノベーション」を
いっそう重視することにした。これは、既存の製品カテゴリーに
新しい重要な便益をもたらすイノベーションのことである。
第二に、P&Gは転換的持続的事業と破壊的事業の開発に
向けて、組織面での支援を強化した。従来のニュー・グロース・
ファクトリー・チームよりも規模や範囲が大きい新事業創出グループを
いくつか立ち上げ、そのための経営資源とマネジメントをコア事業から
慎重に切り離した。各グループはゼネラル・マネジャーが率いる
専任チームとし、複数事業にまたがるアイデアを開発すると共に、
まったく新しい事業機会も追求した。
第三に、P&Gは戦略立案とレビューのプロセスを刷新した。
イノベーションの評価と戦略の評価は、これまで独立して行われていた。
しかし現在、CEO、CTO、CFOは、全社戦略、事業戦略、
イノベーション戦略をはっきりと関連づけている。
このように一つにまとめたことで、ある事業の脅威となりうる競争要因に
関する新たな分析なども合わせて検討できるようになり、
さらに多くのイノベーションのチャンスが掘り起こされた。
このプロセスでは、今後7~10年間の成長目標を達成できるだけの
確実性を確保するために、各事業ユニットにおけるイノベーションの
「生産スケジュール」、あるいは成長機会につながる
パイプラインについても検討される。評価対象には、
フェミニン・ケアといった個々の事業ユニットだけでなく、
ハウスホールド・ケアといった広い分野も含まれる。