授賞式でのドレス姿の美しさもさることながら、
発表の瞬間のこの表情。
そして壇上でのノムチョア(「ものすごく嬉しい」)のポーズ。
このポーズはドラマ「おつかれさま」劇中でIU演じるエスンが嬉しい時によくするポーズで
見る者のハートを鷲掴みにしたものだが、今回は別ショットでもこのポーズで喜びを表現していた。
今回いちばん心に残ったのはスピーチの中の最後の一節。
「ぼんやりと生きろと強要した世の中で、誰よりも鮮明に自分だけの人生を生き抜いたすべてのエスンたちと世の中のあちこちに根気よく自分の欲を植え付けて育てたすべてのクムミョンたちに尊敬と感謝を捧げます」
このドラマでIUは1950年代から現代に渡って生きた母と娘を二役で演じ、母エスンの「大学に行ってソウルで結婚して詩人になる」というゴールの最初の2つを娘クムミョンが受け継いで達成し、最終的にクムミョンは母が受けられなかった高等教育を誰にでも受けられるように支援する事業を立ち上げ、エスンは70歳で詩集を出版し夢を叶えるという、母娘チームのサクセスストーリーを体現している。
スピーチの締めくくりの言葉はその2人のロールを見事に表現し、「エスンたち」「クムミョンたち」と呼ぶことで、激動の時代を生きた年長世代の女性たちへのリスペクトを表明していて、昨年のコンサートでShh…を歌った時にも先輩歌手たちへのリスペクトを込めた演出があったりしたのでIUをご縁を大切にする人徳にはいつもながら感動してしまう。
「鮮明に」で思い出すのが、Love Poemの中の
너에게로 선명히 날아가
あなたのもとへ鮮明に飛んでいく
というフレーズで、「自分の欲を植え付ける」は、Shopperの
나 이제껏 모르던 세상을 욕심 내볼래
私 今まで知らずにいた世界に欲を出してみる
を思い出して、作品世界との共鳴がまた味わい深かった。