ふさよならは別れの言葉じゃなくて再び会うまでの遠い約束…
バブル世代なら忘れられない名曲、「セーラー服と機関銃」。
デビュー曲で生放送生バンド(なつかしきダン池田とニューブリード!)でこれだけの安定した歌唱を披露する薬師丸ひろ子氏恐るべし。
この歌は同名映画の主題歌ではあるがもともとは来生たかおの持ち歌の「夢の途中」である。
セーラー服と機関銃は女子高生がある日突然ヤクザの組長になってしまうという奇想天外な設定のお話なのだが、何度もリメイクされていて、長澤まさみや橋本環奈もこの歌を歌っている。
この「さよならは別れの言葉じゃなくて再び会うまでの遠い約束」という歌詞を思いだしたのは、つい先ほど「ホテルデルーナ」の最終話を見終わったときだった。
幽霊があの世に行くまでの間に滞在するホテルを舞台に、人生における出会いと別れをなんともスタイリッシュにエモく描いたこの作品はtypの人生でもっともロマンチックなドラマだと認定されている。
この世を去りがたい怨念や心残りのある者がこのホテルの職員として勤務して幽霊たちにサービスをするのだが、IUは、さる因縁により1300年もこの宿を切り盛りしているなんとも業の強いドSツンデレな女社長を最大級の魅力で演じている。
この作品の登場人物は、女社長チャンマンウォルと支配人クチャンソンをはじめとしてさまざまにドラマを繰り広げるが主人公を含めほぼ総てのひとたちが運命付けられた別れを体験する。
というかそもそも出会いがその後の別れを織り込み済みで神様に設定されていたりするという切なさ。
とはいえ、この世界観は輪廻転生することを前提としているので、今世で出会った人たちは必ず過去生でも出会いと別れを体験しており、今世での別れもいつか生まれ変わった時の再会を示唆するものとして描かれている。
なので、見終わった後にセーラー服と機関銃を思い出したという次第。
ホテルデルーナは神曲だらけのOSTも特記事項であり、以前にも紹介した、OST女王テヨンのall about you を始めとして外れ曲ゼロ。
中でも2曲歌っているPunchはこれまたOST女王で、彼女はなんといってもこれ。
大ヒットドラマ「トッケビ」のOST、Stay With Me。
そしてHeizeもまたOST常連でトッケビでもオープニング曲を歌っている。
そもそもホテルデルーナが女版トッケビみたいな話なのでOSTに参加しているシンガーがかぶっていても不思議はない。
役者さんも素敵な人ばかりだが、なかでもイ・ドヒョンは、最近ではトッケビを手掛けた脚本家のキム・ウンスクの最新作ザ・グローリーで主人公をとことん助ける男気ある医師を好演していたり、
ちょっと前の号泣作「5月の恋」ではもうこれも男気の塊のような医学生を熱演していたりする。
そして、本当にいい人、サンチェス役を演じていたチョ・ヒョンチョルは、問題作「D.P.」で、一度見たら一生忘れられない脱走兵チョ・ソクポン役を演じて百想芸術大賞で助演男優賞を受賞したことも記憶に新しい。
そうこうしているうちに、IUが来年来日するという吉報が…