雨なので駅までバスに乗って
栄養不足と金銭的な不安から来る倦怠感を
やっとこさ
雨に濡れた小犬のように、ぶるっと身を震わせて
這うようにしながら部屋を出た。
大きな公園の森のみどりたちは
冷たい雨でも嬉しそう
葉の茂った枝ぶりが少し力強く誇らしげにさえ見ゆるなり
ハイファイセットの「冷たい雨」は悲しい別れの歌ですが
近ごろの流行りの歌って
別れの歌詞って
あんましないですよね
「守る」
「そばにいて」
「いつまでも」
「愛してる」
甘い
心情のことばかり
愛情を無くすことの恐怖を欠きつつ
情景というものに配慮を欠いた
というか
情景を無視した歌詞が
溢れているように思う。
雨の降り続ける街中をさまよい歩くと
名前も知らない公園の
滑り台の下に
濡れて震えた仔猫を抱きかかえた君がいて
僕の傘はまたひととき
一人ぼっちではなくなった
あしたには晴れて
また僕は街中をひとりさまよう
あのひとの後ろ姿を想い
見つめながら