
という名前のビールをご存知でしょうか?
ラベルに書いてある能書きによると
「スイスドイツ語でサンタクロースの意味。
1年かけて醸造し毎年12月6日のサンタクロースの誕生日にだけ限定販売される特別なビール。
ハーリマン社で開発した特別な酵母技術により世界最強のビール(ギネスブック記載)が誕生。
醸造酒の特徴を充分に活かしたサミクラウス麦酒は長期瓶内発酵させ、製造後10年目位が飲み頃のナチュラルビール。」
というビールです。
一時期、外国のビールに凝っていて本当にたくさんの種類のものを毎週末に一本ずつ買って来ては飲んでいました。
1998年の2月に買いました。
酒屋さんで手にしたときは、ただ並んでいる中から飲んだことの無いものを選んだだけに過ぎなかったのだけれども
部屋に帰ってラベルを読んでみて困った。
『最強のビール』?
『醸造酒の特徴』?
味の予想が全くできない。
更に表には『2007』となっている。
これは何を意味する数字なのか?
改めて能書きの上の文字を読んでみる。
「飲み頃:2007年頃がよいと言われています」
10年目と書いてあったようなそうでないような・・・
そして台所の流しの下に隠されて今に至る。
忘れてたのを思い出し、棚の中におもむろに手を伸ばし掴んだ。
王冠の蓋は錆が出ていて、書いてある文字も読めない。
ただ冷暗な場所に置いてあっただけで何ら世話をしてあげた分けでもない。
アルミサッシの枠で開栓なんて億劫はせず、栓抜きを引き出しの中から見付だし王冠に引っかけて
ぽんっ
小さな音
思いの外、静かに栓は開いた。
もう炭酸なんて残ってないのかしら
250CCしかないので小さなグラスを出して
そーっと注いでみる。
濃い琥珀色をした、如何にも熟成された薄口醤油のような色のビールである。
少しだけ泡らしき水泡が確認できたが
果たしてこの色が本来このサミクラウスの色なのか?
11年の時間が作り上げた色合いなのか?
はたまた熟成失敗のシグナルなのか?
グラスを手に取り、蛍光灯に透かして見ると
全く澄んでいる。
グラスの縁に鼻先を近付けてみる。
ギネスビールを3日ばかり放っておいたような香り。
これも本来の香りか、熟成された芳香か、それとも危険の警告なのかわからない。
明日は一応、仕事は休みだ。多少なら腹を下してもいいやっ
と口に含んでみた。
豊淳過ぎる程の深い味わいです。
因みにアルコール度数はワイン並の、あくまでビールです。