2008/10/22「もう努力したからってどうにかなるって時代じゃないからねぇ」そんなこと仕事帰りに電車の中で言われても、どう答えていいのかわからないでいた。「とにかく頑張るしかないだろっ、な」そんな矛盾した言葉を続けて浴びせられて更に混乱が生じてしまっている外山栄路の眉毛は段違いになって、視線は薄暗くなって行く西の空を見ているようだが、既に富士山の影は判らなくなっていた。視線でさえも行き先を見失ってしまった。もちろん答えも見えない。30も歳の離れた同僚と駅の改札で別れ、家路をたどる。