鬼姑が、鼻息を荒くして
玄関から入ってきた。
冷蔵庫が壊れたので、
クーラーボックスに入れようと
近所の人に氷がないか聞きに行って
何かを言われたみたいだ。
「どっこも氷
、
作っとらせんみたいだわ
保冷材もないらしいわ
夏じゃないでかねぇ。
そんなことより
●●さんが、やらしいこと言っとったわ
鬼姑さんは、よっぽど家に
たくさんお金を入れてるんだよね~
じゃなかったら、
嫁さんとあんなにうまくいくわけないもんね
って、▲▲さんたちが言ってたにぃ
って言うんだよ
だから、
やらしいねぇ
わたし、お金なんて、
入れと~せんよ
誰がそんなこと言っとるの
って言ったったわさ」
世間の噂って、おもしろい…
それって、裏側からとらえれば
あの鬼姑さんが嫁さんとうまくやれるはずがない
なのに何も起こらないのは
鬼姑さんがよっぽど嫁さんにお金を渡していて
嫁さんに意見させないようにしてるに違いない
という解釈から出た噂だろうか…。
鬼姑の評判は、近所でもすこぶる悪いようで
いい噂を聞いたことはまるでない。
だって、鬼姑から近所の人の話を聞くと
必ずと言っていいほど、
「あの人とは昔、
だらげにゃ~(ものすごい)
ケンカしたんだけどね・・・」
って修飾語がつくんだよね。
あの・・・ケンカしてない人が
どこにもいないんですけど…
↑血の気の多いババァばっかだな・・・
と思った方は今日も応援よろしくお願いします
まさに、村八分ってかんじ?
でも、それに気づいてな~い
だって、お店にはお客さんが来るから。
それを、人望
と勘違いしていらっしゃる。
お客さんが来ると
鬼姑はしゃべりっぱなしになる。
友人がいないから、
たまに来るお客さんが、話し相手のカモとなる。
しかも同じ話(自分と娘の自慢話と苦労話)ばかりで、
きっと何回も聞かされている人もいるだろう。
お客さんも、
「うんうん、へぇ~そうなの~」
と、私が推測するに、
右から左臭い・・・・・(でもそれ正解・・・
)
それにしても、
近所の目っておもしろい。
前回冷蔵庫を買い換えたときも、
「とうとう嫁さんが出てくに」
と、噂になっていたそうだ。
どうしてそんなに他人の家に関心があるのか
私には理解できないなぁ。
よっぽど暇を持て余してるのかな。
けどさ、鬼姑って変よね。
近所の人に言われて、それを否定したら
私を擁護してることになるって
気づいていないのでは・・・。
ま、私としてはありがたいけど、
鬼姑が怒ってる意味がわからないのよね。
あ、そっか、鬼姑
にしたら、
自分が我慢して、我慢して
成り立ってる同居生活なのに
お金にものを言わせてる
と思われるのが嫌なのか
それとも、
自分が同居してやってるわけだから
お金を払って同居してもらってる
と他人に思われるのが嫌なのか
だからお金うんぬんって言われることに
腹を立て、自分を肯定したつもりが
逆に嫁を擁護してた・・・・・。
で、それに気づいてない・・・と。
それにさ~
もうひとつ、あさはかだよな~
と、思ったことは、
お金を払ってない
って世間に公言したことで
自分の評判が下がるとか
考えなかったのかなぁ・・・。
なんか、ピントずれてるわ・・・
物事を、筋道立てて考えられないから
おかしな発言になっていくんだろうな。
褒められてもなく、けなされてもなく
私の立場的にはどうなのよって
頭をひねった「てち」なのでありました。