水曜日、会社を早退して家
に帰った。
モンキチ(上の子)を
病院に連れて行くためだ。
家に帰ると、
玄関の外に野菜があった。
箱の中に山積みにされていた。
・・・・・やな予感・・・・・
「ただいま」と言い、家に入る。
鬼姑が待ち構えていた。
「●●ちゃん(義妹)のところに
ついでに野菜持って行ってやって」
「あそこのばーさん(義妹の姑)が
大根が欲しいって騒いどるらしいで」
一応聞いてみた。
「取りに来ないの?」
「病院のついでに
ポンと玄関に放り投げとけばいいわ、
わかるで
こうやってやっといてやれば、
また頭とかやってもらえるんだわさ
それに今日は忙しいから
取りに来れないって言ってたし」
とりあえず黙って2階へあがっていった。
月曜日の夜に救急でかかった病院
が
たまたま義妹のかかりつけの病院だったから
鬼姑は、通り道になるそこの病院
に
今日も私が行くと思い込んでいるのだろう。
「ついで」に人を利用するのが
大好きな鬼姑なので、
きっと通り道になるから
持っていかせればいいと
勝手に決め付けたんだろう。
でも、今日行く病院は
市内にある整形外科。
義妹の家とは全く反対方向にある。
モンキチ(上の子)も
診察が終わったら、
すぐに家に帰りたいだろう。
なんてったって、
やっとテストが終わった日なのだから。
きっと、一旦、家に戻ってからしか
義妹のとこには行けないだろう・・・。
私も着替えて支度を済ませ下に降りていった。
モンキチ(上の子)に声をかけ
外に出た。
鬼姑は、はりきって
野菜入りの箱を車に積もうとしている。
「一旦帰ってきてから持ってくわ」
と、私が言った。
「行きか帰りについでに
置いてったってくれればいいで
通り道でしょ~」
「通り道じゃないから」
「じゃあもういいわ
明日、じいさんに頼むか何かして
何とかして持ってくで
もういいわ」
と、怒り出した。
「だから、帰ってきてから
持ってくって言ってるじゃん」
「もういいわ
明日何とかするで」
「モンキチ(上の子)が診察おわったら
家に戻ってきたいだろうから
帰ってきてから行くからいいわ!
じゃあいいわ、もう先に積んどくわ」
(半ギレ状態の私)
野菜の箱を車に積み
あっという間に家を出発した。
モンキチ(上の子)の指は
骨折とまではいかないかんじで
でも、骨にひびというか、傷というか
亀裂みたいなのが入っていた。
1週間後にまた見せてくださいとのことでした。
ちょっと安心。
診察後、家にモンキチ(上の子)をおろし、
そのまま義妹の家へ行った。
義妹は私が野菜をおろしていると
店から出てきてこう言った。
「どうしたの おね~ちゃん」
「ばーちゃんが
野菜持ってってって言ったから
持ってきた」
「そうなの? ありがと」
きょとんとしていた。
店にはお客もなく、暇そうにしていた。
ピンときた
鬼姑は、
私に野菜を運ばせるために
義妹は忙しいと言い
取りに来れないと言っていたと
作り話をしたのだ。
そこまでして
どうして私に野菜を運ばせたいのか
それが理解できない。
この野菜に関して、
義妹と鬼姑の間に
やりとりがあったように思えない。
そんな義妹の態度だった。
だいたい、自分が欲しいと言ったなら
取りに来るのが普通だろう・・・。
最初から、おかしいとは思っていた。
でも、徹底無視をするわけにはいかない。
同居とは、
自分の心との戦いなのだ。
鬼姑に振り回される毎日。
いいかげん、うんざりだ。
部屋にひとりでいたら泣けてきた。
↑一緒に泣いてくれる人募集中です。
そして、その夜も
またひとつ事件が起こったのでした・・・。
それはまた次回のおはなしで・・・。
・・・・・・・・・つづく・・・・・・・・