いつもなら聞き流せるの。
いつもなら2階に行って、
「うっせ~んだよっ」
で、大丈夫なはずなの。
それで枕を
思いっきり蹴って終わるの。
それが、なぜか今日は違った。
言われてることも、
今まで何回も言われてることだし
何度も聞き流してきたこと。
けど、こうやって
たまにブラックホールに入る。
私が黙ってるのは
平気なんだと思ってるんだろう。
だから何度でも同じ言葉を浴びせる。
たいしたことじゃない。
わかってる。
昨日、風呂に入ったのが
結果的に2人だったのが
気に入らなかったみたいなのだ。
「ふたりぐらいなら
もったいないから
風呂沸かさんといてくれ」
朝一番の会話がそれ。
すぐに出そうになる言葉は、
私はいつも飲み込む
今まで何度もそうしてきたから。
(2人暮らしなら、
あんたは一生風呂に入らないわけね
じゃあ独居なら
風呂自体もいらないね)
(1人でも10人でも、
風呂は入るだろうが)
そう言いたい。
言わないのか、
言えないのか…。
その違いが
かなり気持ちを左右する。
私はあくまでも、
自分の意思で言わないのだ。
言ったところで、
後悔のうずに巻き込まれるのがわかるから。
言葉は消ゴムじゃ消えない。
言葉はふりだしにも戻れない。
必ず相手の心に焼き付く。
私には、
今まで焼き付けられた痛みがあるから、
だから、同じことはできない。
これを弱さととるか、
強さととるのかは
人によるだろう。
ただ、
今日は気持ちが
切り替わらなかった。
言われてることがものすごく嫌で
私に闇がひろがってきた。
心の真ん中から、
闇が広がっていくのがわかった。
話したくない。
こういうときは
必ず部屋にいるのは私と鬼姑だけだ。
必ず旦那のいない時に言う。
そのことも私の闇に拍車をかけていた。
やばい。
顔に出てしまう。
その前に気持ちを落ち着けなくちゃ。
あわてて2階に逃げ込んだ。
今日はいつもとは違う。
胃が膨張したようなそんなかんじだ。
布団に座り込んだ
気づかないうちに頭を抱えていた。
旦那が部屋に着替えに来た。
いつもそんな時間は台所にいる私が
そんなとこにいるから
気になったのだろう。
「なんか言われたのか」
すぐに察知してくれた。
「風呂がもったいないって言われたかも~」
空笑いをしていた。
言ったとたん、
泣きそうになった。
「もうガス代を
こっちで全部払うようにしろ」
と旦那が言った。
わたしとしては、
鬼姑に経費のかからない商売を
されるのは腹立たしい。
でも、何回も言われるくらいなら、
そうしたほうがいいのかな。
でもさぁ、
ねぇ、ガス代じゃなくて、
家を出ようって言えないのかな。
そんなことを考えたりした。
今日も家に帰りたくない。
猛烈にどこかに行きたいな。
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