鬼姑が車
にはねられたと連絡
があった。
普段から、我が物顔で
道路をフラフラ自転車で
走っていたので当然だと思った。
それよりも、相手が気の毒だなと思った。
主治医の先生が
『もうあぶないよ、
それに検査をしたら
乳ガンもみつかったよ』
と言った。
『どのみち助からないよ』
と言われた。
私はというと、
悲しむどころか、うれしくて仕方がなく、
にやける顔を隠すのに必死だった。
鬼姑を見に集中治療室へ行った。
危篤だと言われたのだが、
意味不明な言葉を発し、
摩訶不思議な動きをしていた。
そばにいても仕方ないので、
とりあえず家に帰ってきた。
しばらくしたら
鬼姑が病院
を抜け出して
家に帰ってきた
鬼姑のいない生活を
しばらく満喫できるつもりでいたのに、
脱走するなんて、
考えられない無茶をする鬼姑だ。
私の部屋にあがりこんできて、
タンスを勝手に明けだし、
「全部自分のものだから返せ!」
と叫んでいる。
体は包帯だらけなのに、
危篤のはずなのに、
やっぱりゾンビみたいな生命力だと恐ろしくなった。
無理やり病院に連れて帰った。
すると集中治療室の他の患者さんに、
話しかけたり迷惑かけたりしている。
恥ずかしくて顔から火がでそうだった。
どうしてこうやって私はいつも
鬼姑の尻拭いや不始末の後片付けばかり
やらなくてはいけないんだろう。
主治医の先生に、もう一度確認した。
『危篤じゃないんですか?
やたらとピンピンしてますけど』
先生は内緒で、
「ガンの方も末期だから、長くないから」
と言った。
夜になり、落ち着いた頃、
またしても鬼姑が戻ってきた。
何回も抜け出して、ほんとに迷惑だ。
またしても私の部屋にきて
意味不明な言葉を発している。
『もういや!いいかげんにして』
泣きながら叫んだところで目が覚めた…。
夢だった…。
↑びっくりしたじゃん!って思った方は応援よろしくお願いします。
だよな、ゾンビみたいに
何回も復活したりするわけないよな…。
でも、私の喜びようはすごかったな…
自分で自分が怖くなったよ
どうしてこんな夢をみたのか、
理由はなんとなくわかるんだよね。
最近さ、時期的に
喪中ハガキが多いじゃないですか。
それをみてね、ふと
『いいなぁ…』
って、ついうっかり呟いてたんですよ
あたしってば!
そんな願望が見せた
恐ろしい夢だったんでしょうね。
それにしても、わたしって、
ひどい嫁だわ