★日経ビジネスの江口監督インタビュー記事です。
質問の切り口が今までに無い
山中の平手友梨奈演技をますます見たくなるコメントです。
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岡田准一さん、堤 真一さん、そして平手友梨奈さんと、豪華な俳優陣に盛りだくさんなアクション、人気コミックの実写化……というお話はたくさん記事が出ると思いますので、経済誌の日経ビジネスらしく、それ以外のところからいきたいと思います。
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江口:そして映画の2作目、今回の「殺さない殺し屋」で、扱う内容が宇津帆(うつぼ)編となった。原作のこのパートが、(爽快感を狙った映画の1作目とは)さらにまったく雰囲気が違うわけです。
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江口:そうなんですよ。僕はそういう意味で、マンガを実写化するって、そもそもやっぱり、実写化の時点でどうしてもひずみやねじれは生じるなと思っていて、その大きな理由は、演じる役者そのものの人生とかが重なってきて、何かもっと全然違うものが重層的にあぶり出されてくるからじゃないのか、と思うんですよね。
・・・ここから、その2
うん、どうしようかなと思ったんですけど、やっぱりせっかくの実写映像なので。僕はやっぱり映像化するからには原作のマンガや小説ではできないことをどうやってやるかなと思っちゃうものだから、原作至上主義の人からするとそれが余計だと言われちゃうんだけど、映像でなければ見せられないものを、というところでああなったんですよね。あれもすごく特殊な撮影だったし、何しろ平手ちゃんが、あれ、合成じゃなくて本当にあの中に立ってやってくれたんです。
―― えっ、そうなんですか。
江口:安全対策はもちろんしっかりやっているんだけど、鼻の中にもういっぱい砂ぼこりが入っていると思います。
―― ひえーっ、そうなんだ。CGで、合成で、というのは考えなかったんですか。
江口:これはでもやっぱり岡田(准一)さんともよく現場でそういう話にもなるんだけど、やっぱり本当にやっているということがね。今、CGがすごいだけに、見る人たちの気持ちの中にも「どうせCGでしょう」という醒めた部分もあるわけなので、もちろんCGも使うんだけれども、それでも、あの場面でああやって岡田准一が、平手友梨奈が本当に体を張ってやっているということから生まれる何かが。