「てち、これ」

「え、急になに?笑
  理佐そんなキャラじゃないじゃん」

「読めば分かる」


そう言って可愛らしい封筒を渡してくる。

中の紙を見るとよく見たことのある字が並んでいる。



てちへ

単刀直入に言うと、てちがこの手紙を読んでる頃、私は海外にいます。
どこの国にいるのか、この手紙を書いている今は決まってません。
なぜ海外に来たのか。それは、自分のやりたいことが決まってないからです。
決まってないからこそいろんなことを学ぼうと思い、海外の大学に行こうと思いました。
まぁ、半年間の短期留学なんだけどね。
高校3年になってから自分の将来についてすごく悩みました。悩んで悩んだ結果、この選択を選びました。
この選択を選んだきっかけってなんだか分かる?
それはね、てち、あなただよ。

 
やりたいこととやった方がいいこと、どっちを優先したらいい?


こんな質問したのを覚えてますか?


やりたいこと!
私はねバスケで強くなりたいからここに来たんだ!
バスケで強くなってプロのプレイヤーになるために。
たかが3年だけど無駄な道歩きたくないからここを選んだ!
逆になんでねる先輩はこの高校に来たの?


私より一個下なはずなのに、将来のことしっかり考えていてびっくりした。
てちの最後の質問、答えられないけど、この高校に来てよかったって思ってる。
てちに出会えてほんとよかった。
今までありがとう。
卒業まであと数ヶ月なのに、卒業式終わるまでそっちに居られなくてごめんなさい。
海外に行くこと黙っててごめんなさい。
てちが来年卒業を迎えるとき会いに行きます。
やりたいことも見つけてきます。
だから、また会ってくれますか?











「終わったー!」

「卒業するっていう実感ないや」

「長いようで短かったよね」

「去年の今頃は大変だったよね」

「なんか懐かしいね笑
 あれから1年か、、たしかにあの時は大変だった」

「赤ちゃんみたいに泣いてね笑」

「うるさい!しょうがないだろ!」

「まぁ、平手大好きだったもんね」

「今でも好きだもん」

「はいはい、ほら行ってきなよ」

「え、どこに?」

「今日会いに来てくれてるんでしょ?」

「外見てみ」


え?あ!







はぁはぁはぁ


「てち!そんな急いで来なくてもいいのに笑」

「会いたかったよ、ねる先輩」

「うん」

「私ね、手紙読んだ日から伝えたいことがあった
  んだ」

「なに?」

「好きです。遠距離になっちゃうけど、ちゃんと会
  いに行くし寂しい思いあまりさせないようにする
  から、だから、付き合ってください」

「私ね、やりたいことみつけたよ。色々と考えて、
  ある人に楽しかったことは何って聞かれてさ。
  楽しかったことなんだろって思ったら、バスケ部
  のマネやってたときすっごく楽しかったなって。
  だからね向こうでもそういうケアとか栄養バラン
  スとか色々学ぶことにしてプロを支えられる人に
  なろうと思って」

「えっと、どういうこと、、?」

「てち、プロ決まったんだよね?おめでと!
  私ね、てちの専属になれたんだ!
  だから遠距離じゃなくてすむね」

「え、、、あ、じゃあ!」

「うん。好きだよ、てち」

「やったー!」

「てち、今更だけど卒業おめでと」

「ありがと」

「ねる先輩も、卒業おめでと」

「1年前だけどね笑」

「そーゆーのはいいの!」

「ふふっ、そうだね。ありがと」