キーンコーンカーンコーン  キーンコーンカーンコーン


「よーし、さっきの続きするぞー」


ガヤガヤ  ガヤガヤ






「ねぇ愛佳、てち次もさぼり?」

「ん、あー、そーらしいね」

「そーらしいねって人事だな」


連続でサボるときLINEくれるのに、何かあったかな。


「やっぱ私たちと一緒にいるのが嫌なのか
   な」

「え?」

「だってそうじゃん、てち人と関わるの苦手
   そうだったし、私たちが馴れ馴れしくして
   るのが嫌なのかなって」


そんなこと思ってたんだ。てちはそんなこと思ってないのに。

由依はよっぽど不安なのか涙目になっている。


「確かにてちは人と関わるのが苦手、って言
   うか嫌い」

「やっぱり」

「でもね、嫌いだからこそ話しかけられたら
   目も向けないし、私がなんて言おうと名前
   も挨拶も言わないよ」


理佐と由依は何も言わないもののすごく驚いている。

私はそのまま話を続ける。


「だから昨日、どうせ何も言わないんだろう
   なって思って私が謝ろうとしたら、てちが
   ちゃんと自分の名前言ったからすごくビッ
   クリした。
   由依と理佐からしたら素っ気ないと思った
   かもしれないけど、私からしたらすごいこ
   とだよ。
   あと、てちが私以外で下の名前で呼ぶの久
   しぶりに聞いたから」

「そうだったんだ」

「うん。でも1番ビックリしたのはずーみん
   のお弁当食べたことかな。
   1回会ったことがあったとはいえ、人から
   もらったもの食べるなんてありえない事だ
   から」

「でも、何で私たちは大丈夫なの?」

「んー、それは分からない」

「分からないって」


理佐が呆れてるけど、分からないものは分からないんだからしょうがないじゃん。


「えっと、直感で思ったんじゃない?理佐と
   由依なら大丈夫だって。あとずーみんとね
   るもね」

「なにそれ」


理佐は笑っている。だけど実際、みんな心が優しい人たちだ。

中身を見ようとせず、たった1回の行動・言動で人を判断する。今まではそんな人たちばっかだった。

てちの最初の挨拶で大抵の人は嫌な顔をしていた。が、少なくとも理佐、由依、ねる、ずーみんはそんな事しなかった。

ここは向こうの人たちとは違った。


ふと、スマホを見ると通知が1つ。
   平手:次もサボるね                            4分前


ふふっ、なんでか分からないけど笑ってしまった。


こっちに来て良かったね、てち。