■今日はブレーキパッドを動かすための重要な液体。
「ブレーキ・フルード」についてです。
ブレーキ・フルード。以下フルードと言いますね。
フルードはブレーキ液とかブレーキオイルとか言われてますけど、
正しくは「ブレーキ・フルード」です。
ブレーキ液なんて言うと、液体なら何でも良さそうに聞こえますね。
ブレーキオイルって言うと、エンジンオイルみたいなオイルを想像
しちゃいますね。
フルードは・・・ま、日本語にすると液体なんですけど、そんじょ
そこらの液体ではありません。
主原料はアルコールなんですけどね。
フルードは運転者のブレーキを踏んだ力を油圧としてブレーキパッド
を押し出す力に使われます。
ここまでなら水でも可能ですね。
でも、ブレーキはクルマを止める時に摩擦で止めるって前に書きま
したね。
摩擦ってことは・・・摩擦熱が発生しますよね?
手と手をこすると手が熱くなりませんか?
これが摩擦熱なんですけど・・・。
クルマを止めるほどの摩擦熱ですよ。
滅茶苦茶熱いです。
はっきり言って軽く100℃を超えます。
そんな熱くなる場所じゃ水ではだめですね。
蒸発してしまいますね。
オイルでは?
オイルではエンジンオイルのところで書きましたけど、粘性がある
のでブレーキのような人力を使う場所には適しません。
フルードは・・・規格にもよりますけど、今現在使われてる規格だ
とDOT4(どっとフォー)がディーラーなどの整備工場では使用されて
るはずです。
・・・柔らかく流動性が良く、沸点が200℃以上あります。
沸点とは・・・液体が沸騰する温度のことで、水なら100℃が沸点
です。
ね?
そんじょそこらの液体じゃないでしょ?
フルードがブレーキの熱で沸騰してしまったら・・・・配管の中に
気泡ができてしまいます。
気泡ができると・・・?
空気はある程度圧縮されます。
なので折角油圧を発生させたのに、途中に気泡があるとそこで油圧
が逃げてしまい、ブレーキまで届きにくくなってしまうんです。
て、ことは?
ブレーキが効きにくくなるってことです。
効きにくくなるだけ?
いえいえ、ほっとくと効かなくなっちゃいますよ。
フルードはブレーキからの高熱で劣化していきます。
それと、アルコールが主原料なので、水分を吸収しやすいです。
水分を吸収しやすい? 吸湿性と言います。
ある程度密閉されていても長い間使ってると、どこからか水分を吸
ってしまって沸点が下がってしまいます。
沸点が下がると・・・?
配管内部で気泡発生!
ブレーキが効かなくなる。
交換したばかりのフルードでも長い下り坂などでブレーキを掛けっ
ぱなしだと、フルードの沸点を超えてしまい気泡が発生してブレー
キが効かなくなることがたまにあります。
では、古いフルードでは?
頻繁に起こりえます。
このブレーキを掛けすぎてフルードが沸騰してしまい、気泡が発生
してブレーキが効かなくなる現象を「ベーバロック」と言います。
長い下り坂などではエンジンブレーキを併用しましよう。
ブレーキフルードの交換は、車検毎か一年に1度、12ヶ月点検の
時にでも交換しましょう。
ちなみにDOT4では・・・
ドライ沸点(交換直後と思ってください)で230℃以上。
ウェット沸点(古くて劣化した状態と思ってください)で155℃以上。
と、なってます。
ブレーキは熱くなると100℃以上になるって書きましたけど・・・
150℃位にはなるんじゃないでしょうか?
これを読んで危険を感じたら出かける前に近くのディーラーや整備
工場へ・・・Let`s Go!
私は毎年交換してますよ。
自分でですけどね。
整備士ですから。
一応・・・。
長くなってしまいましたので、もう1つのブレーキについては・・・
次回・・・ということで。。;
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■編集後記みたいな・・・
渋滞の中毎年故障などでさらに渋滞を作ってしまう人がいますね。
本人も大変だし、周りも迷惑するし、いい事なしです。
これから整備工場やディーラーもお盆休みに入ってしまいますので
心配な部分がある人はお早めに。
前にも書きましたけど・・・バッテリー、冷却水、タイヤ。
点検は済みましたか?
それとブレーキ。
高速道路で以外に多いトラブルが燃料切れなんですって。
知ってました?
遠出する時にはガソリン代をけちらないで満タンにしてくださいね。
5円も値上がりしましたけど・・・・・。
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■ここだけの話。
「結果的」にガソリン代が値下がるのと同じ効果があります。
小声で告知します・・・・・にんじん君。
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