イメージ 2
 
イメージ 1
 
 
今日は、湖北の十一面観音をいくつか訪ねた。まず木之本町の山あいへ深く入った山里にある「医王寺」。前もって電話しておいてこの寺を守っている地域のおじいさんにお堂を開けてもらった。伏目がちの慈愛に満ちたお顔、思いがけないほどすばらしい観音様だった。続いて「鶏足寺」「戸岩寺」の仏像が多く安置してある「己高閣・世代閣」へ。「己高閣」の十一面観音は、口・肩の張った素朴な造り。紅葉の美しい山道をたどって「石道寺」へ。井上靖の小説『星と祭』に、「この十一面観音様は村の娘さんの姿をお借りになって、ここに現れていらっしゃるのではないか。」と表現されているように、ここの十一面観音は唇にほのかに紅が残っていることで有名。帰りの山道で近所の人たちが開いているテントのお店でうどんを食べる。関西だしのつゆでおいしかった。続いて、久しぶりに「渡岸寺」へ。4年ほど前に収蔵庫が新築されたようだが、前のような鄙びたお堂のほうがいいように感じた。ここの十一面観音は国宝で、腰をひねった官能的とさえ言える姿は、たぶん数ある十一面観音の中でも一番美しいのではないかと思う。秋の一日、心洗われる充実した時間だった。