
そうめん、冷し中華、どちらも涼をとる夏の麺だが、大門素麺(おおかどそうめん)をご存知だろうか。
江戸時代後期(1848年)に大門地区の住人が売薬行商で能登の蛸島を訪れたときのこと、加賀前田藩の御用素麺を製造していることを知り、その製法を継承した。
この素麺は、全国的にも珍しいまるまげ状の素麺。
四季の中でも最も寒い時期(10月~3月)にのみ作られ、時間をかけて何回もこね合わせ“太いより”“中より”“細より”と繰り返し“より”をかけながら細く長く延ばしていくので麺の繊維がワイヤ状になり、とても腰の強い素麺に仕上がっている。
人の手から手を渡って作られるこだわり、そして生産者一人一人の真心と伝統の逸品とのこと。
(JAとなみ野ホームページより http://www.ja-tonamino.or.jp/
)
以前に漫画の「美味しんば」で取り上げられたことがあるのでご存知の方が多いかもしれない。
腰が強くつるつると喉越しの良いそうめんである。
この素麺を茹でる時は二つに割る。
そうしないと麺が非常に長いので少々食べにくい。
大門素麺を昆布出汁のつゆで食べると富山で夏を迎えたという感じがする。