大学での専門は放射線健康管理学。放射線が健康に与える影響や放射線の管理などを研究テーマにしていた。
原子力工学であったから、核物理学やら化学工学、流体工学、熱工学、その他様々なことを勉強した(もっともほとんど憶えていないが)けれど、原子力を活用することではなく放射線被曝(被爆ではない)の影響や防護について研究を進めていた。
ご存知のように、放射線には発ガンの危険性がある。
「放射線を浴びたらガンになる」と表現する人がいるかもしれない。しかし、これは正確ではない。
厳密には「放射線を浴びると発ガンのリスクが増える」というべきだ。
放射線を浴びることは、当りが発ガンというとんでもないクジを引くのと同じだ。
確率としては数十万分の一、数百万分の一でしか当らないクジかもしれないが、放射線を浴びるとクジを引くことになる。
放射線を沢山浴びると、クジをいっぱい引くことになるからガンになるリスクが増える。
こんなクジは引かないに限る。他に何も得なことがなければ、こんなクジは誰も引くわけがない。
しかし、もしクジを引くことで何か得なことがあれば、万が一にも当らないクジだから1本くらい引いてもいいかと考える人が出てくるかもしれない。
クジを引くことで沢山の恩恵を受けるとするならば、背に腹は替えられないという人が出てくる。
発ガンクジなどと言うと大抵の人は引きたくないと思うから、電力会社など原子力推進側は危険があるリスクがあるとは決して言わない。
国際委員会などの公的機関が認めた安全基準を満たしていると言う。
安全基準を満たしている≠安全(リスクはない)ということ。
基準を満たしているから安全が保証されているのではないのだ。
有害な化学成分を使った日用品なども似たようなところがある。
記事が長くなったのでこの続きは次回に。。。