昨日、医薬品や化粧品、食品などに保湿剤として広く使われているプロピレングリコールを取り上げました。
調べたり、まとめたりしている中で思ったのですが、
プロピレングリコールが生物に対して有害であった事例が報告されているのに、
低濃度の場合は障害が起きなかった実験結果から「生物への毒性は低い」からといって廉価な保湿剤として広く使われていることが不思議でした。
「健康に害を及ぼすかもしれない」成分を、そのことを知らないで身体に吸収していることを怖いと思いました。
事実を知った上で、正しい判断ができるようになりたいとあらためて思いました。
ある市販の歯みがきに「トリクロサン」という成分が入っていました。
Wikipediaに書きかけの項目として次のようにありました。
トリクロサン (triclosan) は、薬用石鹸など医薬部外品、化粧品に使用される殺菌剤で、IUPAC名は5-chloro-2-[2,4-dichlorophenoxyl]phenolである。
広く一般細菌に対する殺菌剤として使用され、特にブドウ球菌などグラム陽性菌に対して静菌力が強く、真菌類にたいしてはやや弱い。 石鹸、シャンプー、歯磨き等、医薬部外品で殺菌作用をうたっている物に使用されることが多い。
トリクロサン自身は常温でダイオキシンに化学変化することは無いと考えられているが、ダイオキシンの発生が懸念されるような低温焼却炉ではトリクロサンがダイオキシン類に転化する可能性が示唆されている。
危険度チェックブックには次のようにありました。
分類:指定成分
合成/天然:合成
使用商品:アイシャドウ・頭髪化粧品・デオドラント・フケとりシャンプー・リンス・薬用石けん
使用目的:防腐剤・殺菌剤・フケとり剤
毒性:動物実験で胎仔死亡率上昇、胎仔の骨格異常、奇形が報告されている。燃焼や塩素系漂白剤の使用後に紫外線に当てると猛毒のダイオキシンが生成されることがある。環境を汚染する。LD50=4300mg/kg
危険度:発癌・アレルギー・環境ホルモン性
ちなみに、LD50とは半数致死量。実験動物の半数が試験期間内に死亡する用量のことで、体重あたりの用量(mg/kg)として表したもの。
人体に有害なだけでなく、ダイオキシンの生成に関与する恐れもあるんですね。
これまでは「薬用○○」というと手放しで健康に良いと思ってましたが、とんでもない勘違いだと気付きました。