90秒(その二）

戦国時代の説明文のテーマは

[国を強くする私のやり方]

である。

こんなテーマに興味あると実行できるのは王様しかないのである。

楚漢戦争の漢王劉邦は陳平と言う人を雇った。
陳平は頭がいいで、仕事ができる人であった。

しばらくなると、陳平は賄賂を取っていると言う噂が漢王の耳に入った。
漢王は陳平を紹介した人魏無知に
なぜ、悪いやつを紹介したと聞いた。
魏無知は
漢王、あなたは仕事のできる人が欲しいと言ったろ。
いい人なら、山ほどあるんだぜと言った。
漢王が沈黙した。

次の日、
漢王が陳平に
おまえ、賄賂を取ったろと聞いた。
そうです。漢王に会う前に賄賂を取っていましたと陳平が淡々と答えた。
怒った漢王に陳平が続いた。
だって、大金がないと漢王と会うことができないんだもん。
漢王がまた、沈黙した。

漢初の四傑の一人であるあの陳平さえ、漢王と会うことに大金を注ぎ込んだ。

想像してみろ、
あなたが人脈と大金を使って、ついに王様の90秒が手に入った。
王様があなたの説明に気に入れば、
お金、権力、地位...
気に入らなければ、
首まで...

そんな時、あなたは
先に
結論から?
それとも
概念の説明から？

つづく