本年3月16日に閣議決定された

生物多様性国家戦略2010


18日のブログでも簡単に紹介しましたが、

もう少し詳しくいきましょう。


本戦略は、前回でも述べましたが、

環境基本法における、「循環」「共生」「参加」「国際的取り組み」

の長期目標を踏まえ、

自然の恵みを長期にわたって享受できる「自然共生社会」の構築、

また、資源の採取は廃棄に伴う環境への負荷を最小にする「循環型社会」の構築とあいまって、

「持続可能な社会」を作り上げる為の計画として、位置づけられています。


また、これらの戦略を成し遂げるには、

国、地方公共団体、企業などの事業者、NGO,国民

がそれぞれの役割を果たすことが期待されております。


生物多様性国家戦略では

日本の生物多様性の危機構造は下記のものとして表しています。

第1の危機人間活動ないし開発が直接的にもたらす種の減少、絶滅、あるいは生態系の破壊、分断、劣化を通じた生息・生育空間の縮小、消失

第2の危機:生活様式・産業構造の変化、人口減少など社会経済の変化に伴い、自然に対する人間の働きかけが縮小撤退することによる里地里山などの環境の質の変化、種の減少ないし生息・生育状況の変化

第3の危機外来種や化学物質など人為的に持ち込まれたものによる生態系の攪乱


とこの三つの危機に加えて、

地球温暖化による危機も付け加えられました。


まず、第1の危機について。

これは、人間活動や開発によってもたらされる危機です。

人間が、観賞用や少量利用を目的とし、乱獲、過剰な採取などにより、生物の多様性を脅かしております。

また、沿岸域での埋め立てや、川の直線性、農地開発などが原因となります。


次に第2の危機 についいて。

こちらは、第1の危機とやや反対の側面となります。

これは、自然に対する人間の働きかけが、縮小撤退することによります

これまでは、人間が、間伐や採草等山に対して働きかけてきたことにより、

保たれていた、生物の生息バランスが、人間がそれらをしなくなったことにより、

多様性が危ぶまれるということになります。


確かに、昔は、肥料や動物の飼料などを採取する為に、

草木の伐採をしたりしていましたが、

今では、化学肥料や輸入試料等が主となってしまいました。


また、林業の採算性の低下や農林業地域の高齢化により、

間伐などの山管理がなされなくなりました

これにより、森林のもつ治水、貯水、みずの浄化、土砂流出防止などの機能や生物の生
息・生育環境としての質の低下が懸念
されます。


一方で、シカ、サル、イノシシなどの一部哺乳類の個体数が増え、

農林業被害や、生態系への影響がおこっております。


そして、第3の危機

これは、人間が海外から持ち込んだ外来種が、

生態系を乱獲することによります。

例では、

ジャワマングース、アライグマ、オオクチバス等が挙げられます。


眠いのでここで、少し睡眠をとります・・・   


起きました。ただいま6時です。


第3の危機のも1つの側面として、

化学物質による、生態系への影響です。

例えば、DDTやトリブチルスズによる影響が挙げられます。


地球温暖化の危機としては、

温度上昇や異常気象により、

各個体がそれに対応できるよう進化するか、生態地域の移動が必要になってきます。

それが出来ないと絶滅することになってしまいます。


また、二酸化炭素が増えることによる影響が海へも及ぼしています。

大気中の二酸化炭素濃度が増加すると、

海水中に溶け込む二酸化炭素量も増えます。

このことは、海水の酸性化を引き起こします。


海水の酸性化が進むと、

炭酸カルシウムを成分とするサンゴの骨格や、

プランクトンの殻を作る石灰化が起こりにくくなります

これら、海洋の生物多様性を支える生物が失われると、

海洋における生物多様性に大きな影響を与えることになります


これらのように、

温室効果ガスの排出も含めた、

人間活動がもたらした、生物多様性の危機。

それにたいする製作など、

生物多様性国家戦略2010を中心に今後も書いていければと思います。



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