先日、図書館で
ニッポンの素材力 泉谷渉著 東洋経済新報社
というタイトルの本を借りました。
サブタイトルに「環境・新エネルギー」革命で一人勝ち
とあり、興味をそそられた次第です。
その本には、
まずオバマ大統領が大統領選挙中に訴えていた
クリーンニューディール。
石油依存の経済から転換を図る試みにより、
日本の素材力が世界に躍進するチャンスである。
ということを念頭に、日本の技術を企業名つきで紹介しております。
まだ、最初の部分しか呼んでいませんが、
目次のタイトルを見る限り、日本の産業を支える素材力やその応用、現状などが書かれているようです。
そのなかで、
三重県の高度部材イノベーションセンターの意義は
というのが最後のところで書かれていました。
高度部材イノベーションセンター(AMIC)は
2008年秋に三重県四日市にある、三菱化学の敷地をかりて立ち上げられました。
その本によると、
三重県の産業構造を、知識集約型の産業構造へ転換するというのが発想のベースになっているようです。
研究開発から、中小企業の課題解決支援、人材育成、イノベーションを創出する拠点であり、
アジア、世界各国との国際競争力の向上を想定しています。
日本では、良い技術を持ちながら、世界標準と離れているがために、
国内向けのみでの技術開発しかできない分野もあります。
少子高齢化のなかで、世界を相手に戦えないと、先細りは否めません。
やはり、日本国内だけでなく、世界を意識した技術開発、応用等重要な事項でしょう。
このAMICにはJSRや三菱化学、太陽化学等の企業以外にも、
ドイツのフルンオーファ研究機構や国家プロジェクトを推進するNEDOもあるとのことです。
著者はこのAMICについて、
日本の行くべき道を示している。
半導体など電子部品と材料・素材がクロスオーバーし、
更に高度なイノベーションを創出していく。
こうした、あらたな運動論が全国に広がっていけば、
臨海の重化学工業地帯はまったく別の形に生まれ変わる
と評価しています。
このAMICはぜひ、世界に発信していってもらいたいものです。