プロジェクトマネジメントというと、結構大げさではある。しかし、世の中にはとても小粒なプロジェクトマネジメントに似たものがある。例えば・・。学校の季節のイベント、会社の年中行事、などから、学校にちょっと名の知れた人が講演にやってくる、会社のレイアウトを変更する、といったものまで。

こういうのって、ある程度定型化できてしまう。その定型化できる中でも、個別に異なる部分と共通で使える部分がある。
しかし、それぞれの現場でのノウハウであることが多く、いまひとつ汎用性もない。

最近、こういうの仕切りとか段取りとかを、もっと経験からくる叡智があつまれば、もっと実務に近しい部分での知恵が蓄積されるのではないか?と思うようになってきた。

そう考える背景には、以下のような事情がある。


そもそもPMBOKは、経験を集めて体系化したもので、知識として知るのではなく活用するもの。しかしそれを誤解しているのでは?とか、コミュニケーションが仕事のほとんどなのに、コミュニケーション能力に難があるぞ?とかいう人がPMPですと名乗っているのを見かけるようになってきたから。
つまり、資格はあっても、知識だけで経験のないんじゃなか?何のための資格だ?と思いたくなる人が意外と多いことに気が付いたからだ。

なら、そういう頭でっかちなところではなく、行動としての段取りや仕切りを、経験の知恵を元に実践できる場があれば面白いんじゃないか?と感じるようになってきたからだ。

そのうち、そんな集会をするかもしれない。
物事を考えるとき、メリットとデメリットというのは直線。つまり、一次元的な思考である。
世の中、意外とこれくらいの軸でのプレゼンテーションや説明、評価が多い。

じゃあ、一次元ではない思考とは?
有名なところでは、PPMと略される、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントがある。ボストン・コンサルティング・グループが編み出したらしいが、
・市場成長率
・相対的マーケットシェア
という、異なる観点のものをそれぞれ縦軸/横軸として捉える方法がある。

これ、はじめはピンとこなかった。負け犬だ問題児だ、ただの名前付けかいな、と思っていたが、「どこで稼いだものをどこに投資するか」という関連付けが見えてきたとき、ただの4領域の表ではなく、志向するためのツールになった。


これと同じように分析軸を縦横にして、と考えても、なかなかいいのがない。そりゃそうだ。PPMは1960年代の考え方。それが今でも使えるのだから、そうやすやすとは見つかるまい。
※実際、こんな見事な観点を考え出すって、なかなかできないだろう。脱帽する。


少し先に考え方の掘り下げ方をちょっとまとめてみる。が、今、かなり忙しいので、12月にはかかると思う。ブログの更新が日課ではないが、いざ忙しくて書けないと、フラストレーションがたまるかも。

多くの人が、人を「好き」「嫌い」で判断することがある。何か惹かれるものがあったら他の悪いところが見えなくなる「恋は盲目」状態になったり、何かイヤになったら、それまで友達だったとしても全否定になったり。

上記は「思考の軸が浅い」を例示した。仕事でも思考の軸が1つの場合を結構見かける。
例えば「それのメリットとデメリット」なんかどうだろう
 メリット:業務が短縮される・初期費用はかからない
 デメリット:ランニングコストがかかる
これ、笑ってしまうかもしれないが、実際に出てくることがある。これはメリットデメリットではなく、一般論である。こんなので何を評価できるだろうか。

じゃあ、深堀ってなんだ?といわれるかもしれない。なんら難しいことではない。
深掘りする際の観点として、一番単純なものは
・いくらかかるか(初期費用/ランニングコスト 他)
・その効果は
である。

例えばインターネットをISDNからADSLや光に変更する、という場合。「それだけ費用を掛ける意味があるか」という点がある。

例えば次のような回答(金額等はダミーです)なら比べやすいのではないか?

■いくらかかるか
 ○初期費用
  ・工事費や切り替え費用で8,000円かかる。
 ○ランニングコスト
  ・月額固定の 4,000円(電話料金の基本料除く/モデムレンタル料等含む)  
  ・今のデータ通信費が月額平均6,000円である。

■その効果は
 ○速度の改善
  ・インターネットの速度が論理値で15倍高速になる。
  ・ダウンロードが多いので、1分かかっていたものが4秒になる計算である。

 ○費用の改善
  ・月々2,000円程度安くなる。
   ⇒初期費用の8,000は4ヶ月で回収でき、あとは月々2,000円づつ経費節減ができる。

 ○その他の効果
  ・インターネットと電話の並行利用が可能。
   ⇒通信中は電話が、電話中は通信ができないが、同時利用が可能になる。


上記、結構いい加減に書いたが、先ほどのものと何が違うのか。
・効果を定量的に表現している
・最も気になる費用面に力を入れ、どのくらいで費用が回収可能かを明記している。
 ⇒この期間のことを ペイ・バック・ピリオド ともいう。


さらりと読めば、当たり前のことなのだが、実務で生かせていないのではないか?
IT化投資の提案でよく「こんなことができるようになる」「技術的にこんなことが可能」とかいう話を聞かされることがある。しかし、その案件に費用を掛けるかどうかを判断する立場の人にとっては、技術的な話はどうだっていいのだ。

彼らの興味があるのは、ITを使うことによる
・コスト削減
・利便性の向上、従業員の生産性の向上
・業務速度の改善
といった、企業としての競争力を上げることである。また、これらはすべてコストに直接的/間接的に影響を与えるのだ。

エンジニアも営業も、このあたりはしっかりと念頭にいれておくべきだろうし、それができないなら営業の価値はない。また、エンジニアも自己満足に陥っていないかを検証したほうがいいかもしれない。