年末に聞いた話。
友人が携わっているシステムが他社のものと統合することになったそうだ。

私の頭には、双方(複数?)の個々の機能を比べてよい方を採用していくのかな、ただ、データ統合は結構面倒だろうな、くらいが話のネタになるのかなとか思っていた。

しかし、違った。

友人の意見しか聞いていないから正確ではないかもしれないが。「組織の力関係」で決めてしまっているとのこと。つまり、友人側でない会社側のシステムが統合先のベースとなることが既定路線だそうだ。
で、実際に個々の機能を比べてくと、明らかに統合先の機能は劣化版であるそうだ。統合後転籍云々の話があるそうだが、泥船に乗るようなものだから近しいシステム部門の連中は誰も転籍しないつもりでいるそうだ。

さて、ある銀行がかなりトラブルが頻発していて、金融庁から行政処分を受けている。統合前のそれぞれの銀行が営業方法や顧客層が同じだったわけではないそうであるが、重なった部分では「組織の力関係」のゴリ押しがあったのかもしれない。

おそらく、友人が携わっているものも、某銀行も、統合する際のシステムの方針を経営陣が誤っているから、ではないか。
原因は「経営層のITに関する理解度」の問題であろう。特に銀行などの金融機関は難関大学を出た人たちの競争結果として経営層に辿りついた人たち。派閥やら面倒くさいものもあるのだろう。その人たちでシステムに詳しい(プログラムではなくアーキテクトやストラテジストレベルで、かつ他のシステムに詳しくない他の経営層を納得させるだけのことができる人)でもいればいいのだが、そうではないのではないか。
結果、日本の合併やシステム統合って、中身の精査もせず、得てしてこんなもんなのかな?とも思う。