今回の地震の凄惨さは今頃語るには遅いが、何も手出しできていない私は、復旧活動に尽力している皆様には頭が下がる。僅かばかりだが、支援できることはしていく所存だ。

今回、報道で特に電力会社の注目度が大きい。「原発」と「計画停電」である。

原発問題は非常に不安だが、こんなものか。ただ、内部的にバタバタしているのは非常に伝わってくる。こういう時こそマネジメントが重要になる。PMBOKでいう「コミュニケーション・マネジメント」が不十分であるのだろう。しっかりと遂行して貰いたいものだ。

さて、今回の本題は「計画停電」の問題。これは非常に苛立つ。停電があるのかないのか、ということではない。停電があるのかないのか分からないのが困る、という放送に苛立っている。
停電する、といってしないのは「消費電力量をモニタリングして、停電しないで済むならそれで済ませたい」からに他ならない。逆に、突然停電になるともっともっと困ることになるだろう。
停電せずに済むことは重要であり、国民の利益に直結する。しかし、「計画通り停電しない」などという、停電する事に比べて些細なことを大きく取り上げ、煽っているのがここ数日の放送内容である。これに非常にいらだちを感じている。

そもそも放送局は伝達のプロフェッショナルであるべきだろう。しかし、今やデータ放送ができるにも関わらず、それが十分に機能していないといってもいいだろう。先ほどいわゆる大手のテレビ局のデータ放送を確認した限りでは、混雑が関係するのかも知れないが、NHK教育を除いて何も表示されなかった。
このような状況で、テレビのような「スポット的」な情報では限界がある。データ放送もしくはインターネットが有効であろう。各避難所に通信員を置き、避難所に通信回線とPC、発電機等を預け、サーバーに安否情報を登録させる等もできるのではないか。そうすれば「掲示を探す」「避難所を訪ね歩く」ということをするロスは確実に減るのではないか。

意外と今回のことで「放送よりネットの方が使い出がある」ことが明らかになり、放送局の価値、存在意義が問われることになるのかもしれない。