とうとう国内でも人から人への感染が確認された。弱毒性といわれつつも、感染力は強いようなので、広範囲に広がるおそれが否めなくなってきている。
この事象に対して、政府や自治体は強毒性である鳥インフルエンザの対応マニュアルに則った対応を行っている。

この対応に賛成も反対もあろうかと思うが、どちらがいいだろうか?

このマニュアルは専門家たちの叡智を集約して作成されているものだとは思うが、未だかつて一度も実践されたことのないものであるし、国内の感染拡大防止の経験なんて誰も居ないのではないか?また、このマニュアルが確実にある程度の効果を上げるようにするには、基準値よりも厳しいようにしているはずである。例えば感染の疑いがある場合、拘留期間を長めに取る、など。特に強毒性のものを想定していたはずなので仕方あるまい。

ただし、このマニュアルが実践され始めた以上、マニュアル自体がどこまで有効かの検証を並行して行い、必要に応じて今回のインフルエンザ向けに修正を行わないと有効であるとはいえない。例えば拘留するなりイベントを中止するなりという措置は、経済に影響を与える。国家でそれを補償できるのなら別だが、それも限定的な範囲でしか行わない以上、より早期に拘留を解除できる方法を模索するなりしないといけない。
プロジェクトマネジメントでいえば変更管理であるし、CMMIなどで言えば、現状が3から4のレベルに相当するかと思うが、レベルの5を目指して欲しいと思う次第である。

通常のインフルエンザでも死亡する人が年間数百人居ると聞く。今回のモノも季節性のものと同程度の毒性であれば、ギャンブルかも知れないが感染して体内に抗体を作ってしまおう、という考えもあるような気がする。勿論、自己責任と言うことになる。