Accessを使っていて、テーブルの作成や廃棄、データの挿入、変更、削除、参照などができるので、データベースってこんなものだ、と思っている方も多いだろう。しかし、他のデータベースはよく分からない、という方も多いだろう。それは、Accessは「データベースを取り扱う際の敷居を低くしてある」ためである。

しかし、本来は、データベースという名の通り、「データの基地」たる機能を備えているものが殆どである。例えばバックアップの計画やログイン管理、監査証跡の確保、クラスタリング対応、などの機能である。また、処理速度もしのぎを削っている分野の一つである。これらの機能はAccessの場合「二の次、三の次」で備えていないか、他のDBMSより機能が劣る。


新規で導入する場合、次のような場合はAccessではなく、他のDBMS(データベースマネジメントシステム)の導入も検討した方がいいだろう。ただ、その場合でも先にAccessで作ってしまってイメージを伝えるというのも手であるので、充分に検討されたい。
・同一のmdbに複数の人から同時にアクセスすることがある。
・データベースを分散させる必要がある。
・遅い処理を特定し、チューニングしたい。
などである。
なお、他のDBMSを使う場合は、外部のベンダーに依頼する方が無難である。また、そのベンダーにはきちんと業務範囲とその見積もり金額を貰っておくことが必要である。できれば作業項目を挙げ、それぞれ自分たち/ベンダーのどちらが主担当/承認者かなどを決めたものを、作業項目の過不足を含めてベンダーに確認しておいた方がいいだろうし、更に見積もりは複数のベンダーから取って比較検討する方がよい。

既にAccessで作っている場合も、個人持ちからみんなで使う、という契機で他のDBMSに載せ替えるのが本来はいいだろう。しかし、情報システムへの投資はなかなか・・というのが実情だろう。
ベンダーに丸投げすると相当な金額はかかるが、自分たちで行えるところを極力回収してしまえば費用は抑えることも可能である。
具体的には、Access特有のものを排除し、他のDBMSでも使えるようにしておく、ということだ。具体的にはこのカテゴリ(テーマ)である ・考慮点(Access限定) の記事で述べていこうと思う。