システムタイトル:
 ・放送枠の管理

業種:
 ・広告代理店

システム概要:
 ・地上波、CATVなどで、放送局が放送枠を売りに出すことがある。その枠をめぐっては
  放送局-放送枠買付会社-放送枠割当会社-放送媒体所有社
  という関係があり、それぞれの間で情報交換はExcelのデータをメールでやりとりしていた。野球放送の延長などで放送時間が延びたり、大事故が起こり放送自体がなくなったりと、変更は頻繁に起こっていた。つまり、通常の進行管理よりも外的要因による変更が発生しやすく、変更への対応が人海戦術で行われていた。業務の効率化が急務とされていた。
 ・システム化にあたっては、現状Excelの機能(ソート、セルへの色塗り、オートフィルタなど)を活用し、業務として色なども意味のあるものにしていたので、それを最大限守りたいとのことで、Excelをフロントとし、会社全体でデータを一元化するためにデータベースにデータを集約することとした。

システム構成:
 ・クライアント/サーバー形式とし、サーバー側はDB、クライアント側はExcelで構築したアプリケーションとする。
 ・DBサーバー Windows系(既存のモノ)/DBMS SQL Server 2000(既存で余っていたモノ)
 ・クライアント Windows XP(途中からSP2にも対応)
 ・アプリケーション Excel 2000(途中から2003にも対応)

留意点:
 ・同じ情報を複数の人が更新しようとする場合があるので、一人が使っていると使用中フラグを立てて、使用中フラグが立ったレコードを含むデータを検索したらメッセージと共に閲覧モードにしかならないようにした。
 ・アプリケーションの更新時、Excelをメールで送付し更新してもらうようにしても更新が期待できないので、起動ツールを開発し、サーバーから常に最新アプリをコピーするようにした。併せてOfficeのセキュリティレベルが高くても注意メッセージなしでVBAの利用を可とした。
 ・ユーザーの役割によって、不用意な内容を表示しないようにした。

その他:
 ・途中から可能な限りクラスモジュールを使うように書き換えた。
 ・Excel2003とそれより前とで、いろいろな違いを痛感させられた。
 ・このプロジェクト参画前から十分にVBAは使えているつもりだったが、このプロジェクトでは新たに学ぶことは多かった。この経験がこのブログを書くきっかけとなった。
 ・後付だが、進行管理って結構ニーズが多いんだな、と知った。
 ・これをソリューション化して提供、なども企てております。