非研究職に就く元研究者の思い(4) | 技術コンサルティング研究会 BLOG

非研究職に就く元研究者の思い(4)

 こんにちは、どん(丼)です。初めて書きます。
 そしてしょっぱなから締め切りを守れず、すみません。
 
 さて、もと研究者の思い? う~ん・・・何を言えばいいでしょうか?
 先に書かれた皆さんのような晴れがましいキャリアも目的意識をもった過去も私にはありません。まあ、だからこそそれほど立派でない方々(すみません)にも当てはまる話が書けるかもしれません。
 
 私は企業での研究経験はなく、大学と国(今の独法)の研究機関にいました。やっていた研究というのは、いわゆる基礎研究で、企業の研究職に転向するケースもまれな、まあ、どっちかというと(かなり?)マニアックな部類でした。
 そんな中本流を外れてこれまでの研究と縁もゆかりもない企業(某理化学系企業のマーケティング→特許事務所)に就職することになったのですが、研究職を離れるにときには、これまでの自分の経験は全く役に立たないし、一般常識は知らないし、これから大丈夫かという不安はありました。
 それでも、その後幸運にも良い方々に恵まれ、おかげさまで8/100にも入らずにいます。いろいろやってみたいことも増えました。良くも悪くもいつまでも腰が据わりませんね。

 就職後に研究者時代の専門分野の知識が役に立った機会は、今のところほとんどありません。でも人に助けられたり自分でも勉強しながら、どうにかやっています。
 研究経験で役に立ったことは、論文の読み方もそうですが、特に研究者的思考、というか、データの見方(分析の仕方)や論理の立て方、などがありますでしょうか。
 逆に身につける必要があった(今もある)のは、社交辞令や身づくろい(!)などの社会人マナーです。

 研究職のときは、自分の研究を掘り下げることに専ら視点が向いていました。そうでないと務まりませんでしたし、今の研究から発展させて次の業績をあげる(発表できる結果を出す)為には、そうすることが一番手っ取り早いからです。ただ、それってどつぼにもはまりやすいですね。

 研究職を離れた後は、研究を研究者と違う視点で見ることが求められますが、一方非研究部門に対しては研究者的目線を求められます。中途半端な帰国子女みたいです。