技術コンサルと技術者(研究者)との違い (2) | 技術コンサルティング研究会 BLOG

技術コンサルと技術者(研究者)との違い (2)


こんばんは。チャックのエージです。

先日、ものすごいポジティブな人を見ました。

ムーミンママです。(人じゃないが。)

子供と東京MXテレビのムーミンの再放送を見ていたときの話です。
宇宙人の機械でコップくらいに小さくなってしまったムーミンママ。しかもその機械は壊れてしまいます。その時ママは・・・。
「まあまあみんな心配しないで。この大きさにもじき慣れるでしょう。」

・・・・・。すばらしいひとだ。(人じゃないが。)


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さて、技術コンサルと技術者・研究者(以降まとめて技術者とする)の違いです。


>(もりぞーさん)
>私の解釈では、企業内技術コンサルとは、企業内での技術問題に対処
>する人を指すと思います(→チャックのエージさん、違います?!)

私もそう思います。
技術コンサルの思考・ツールは、技術コンサルタントとして独立したい人だけではなく、企業内の一般技術者にも有用であり、今まで以上に円滑に業務を遂行するために役立つと思っております。

技術者は自分で意識せずとも診断(問題抽出)-実施計画の立案-実施というコンサルティングプロセスを繰り返しているはずです。しかしながら、このプロセスは個人、あるいはごく少数のプロジェクト内で行われています。

一方、技術コンサルはもっと大きな枠で、意識的にコンサルティングプロセスを行う事ができる人材であるといえます。

すなわち企業においては、もりぞーさんのおっしゃるとおり複数のプロジェクトを同時に抱えるプロジェクトマネジャーや、部署、組織を超えて問題解決を行うべき責任者(あるいはチーム)のことを指すと思います。

例えば、製薬企業では、循環器官用薬、鎮痛・抗炎症薬、免疫抑制剤、抗がん剤など様々な薬が、異なるセクションで研究開発されています。あるセクションの開発が行き詰まったとき、他のセクションのメンバーで構成される技術コンサルティングチームが、協働して問題解決にあたるというのが、企業内コンサルティングの一例かと思います。

しかし、現実的には他のグループに領域を荒らされたくない、部署内の情報を開示したくない、等のしがらみがあり、積極的に行われていないのではないでしょうか。

メトトキセレートという薬があります。この薬は抗癌剤ですが、リウマチの標準治療にも用いられています。ヒト疾患の生命現象はどこかでリンクしていることが多く、ある疾患のために開発されてきて頓挫した化合物が、実は別の疾患に有効であったという例もあるでしょう。企業内技術コンサルが活躍する場があれば、このような発見により早くたどり着けるかもしれません。


さて、製薬企業を例に挙げてきました。
技術コンサルは、経理や総務などの部署のコンサルはできませんが、(製薬企業の各疾患の医薬品開発セクションのように)横でつながっている部署に対しては、問題解決の提案をすることができるのではないでしょうか。


まとめますと、技術コンサルは、技術者が直接携わるプロジェクトの枠を超え、客観的に他のセクションのプロジェクトに対して、意識的にコンサルティングプロセスを行う事ができる人材といえます。このような人材は、企業の業務効率を亢進させることができるはずです。