専門とする技術の守備範囲(4)
ミランダ編集長です。夏休みは北海道に行ってきました。もうトンボが飛んでおり、すっかり秋の気配が漂っておりました。一足先に涼しさ満喫。
私は商社でライフサイエンス研究機器の学術を担当しておりますが、日々、ユーザーから装置やソフトウェアの使用方法、研究上の問題、データの解釈などについて相談を受けております。お客さんにしてみれば、現在抱えている問題を一刻も早く解決できるように協力して!という切実さがあり、いろいろと状況をお聞きしている時間にも緊張感が漂います。私の専門分野は「再生医療」を中心とした生命科学ですが、製品を販売している以上、機械やコンピュータについての知識も当然必要ですし、多岐に渡るお客様の実験系をしっかり理解した上でのきめ細かなコンサルティングが求められています。なんちゃってSEさんが書かれている通り、期待する守備範囲を決めているのは顧客のほうかな、と思います。しかし、実際に自分がその場で(調べ物をすることなく)即答できる守備範囲と言えば、(研究)経験のある狭い専門分野になります。お客様の要望に応えるべく、いろいろと勉強していくうちに、段々と守備範囲が広がっていくのです。そういう意味ではお客さんが我々を鍛えてくれているのですよね。生命科学の研究上の大まかな内容についていくためには、この分野のバイブル「細胞の分子生物学」を理解していれば十分かと思います。