罪を償う程無駄なものは無い | TEC GOD OF DEAD だよ。読むだけ時間の無駄だと思われるか不安だけが募ります。

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アーティストTEC GOD OF DEADのなんとなく公式的なブログ☆

※決して為にはなりません。

犯罪の低下に必要なのは、容疑者と一般国民の協力

麻原彰晃を終身刑にしようが、しまいがどうでもいいが、国民に一発づつ殴らせるというのは、どうだろうか?

もちろん、任意で、殴りたい奴だけが殴ればいい。
もちろん、無言で。

無駄な裁判を何度も行い、余生を伸ばさせる位なら、被害者が加害者をメリケンで殴ればいい。

裁判で解決しないなら、暴力で解決するしかない。
日本は保守的なやり方で、被害者を護るという名目で、同時に加害者も護る、それで、被害者が傷付くくらいなら大衆の目の前で殴ればいい。

例え、命を奪われても、命を奪えば、奪った人間と同じになる。
例え、万引きをしても、そいつから奪い返せば、万引きをした人間と同じになる。

しかし、どうだろう…
ならば、殴った人間と殴られた人間、殴られた人間が殴った人間を殴り返したら、同じになる。

そうじゃない。
人間には、個人差がある。
高校生が中学生から金を奪った挙句、一発殴った。
しかし、中学生は高校生にかなわない、ならば多くが見守る、罪を償う場で、大人達が見守る場所で、金を奪い返し、殴ればいい。

名前は書かないが、てゆうか、書いてもいいが、奴の名前を分からないし、興味もないが、最近捕まった、オレオレ詐欺の奴も、詐欺位なら実刑は短い、そいつが刑務したところで金は戻らない、奪われた金は、奪われた人達に返る事はまずない。
だったら、奪われた金を、そいつの口座や、そいつの身辺から、きっちり返してもらえばいい、足りないなら、臓器など売って金に変えればいい。

詐欺と殺人じゃ罪は違う、しかし、金絡みで殺人なんて簡単に起きる。

年寄りが年金で貯めた金が、いとも簡単に奪われて、戻らず、服役後も繰り返されるなら、そうした方がマシだ。

医療用実験でも構わない。

一億詐欺に遭い、犯人が捕まって、
一銭も返らず、事件解決なんて、はっきりいって誰も喜びはしない。

だって、そいつが捕まったとこで、一銭も戻らないんだから。
喜ぶのは、警察だけ。
金を返せるなら返せばいいけど、返せるないなら、身体を売るしかない、売れない身体なら死ぬまで働かせればいい。
マグロのお船に。

全く日本は甘い、下水でファミチキの骨を泣きながら食べても、刑務所じゃ、じゃがいもをすり潰したやつとか、魚、肉まで出る。

人を殺めても、人を騙しても、人を裏切っても、同じ場所にいる、罪は時間で償えるのか。

そんな事じゃ、すまされない…

すまされないんだよ…


あの日もサラリーマンとして、華々しく金曜日を謳歌している時だった。
やっと仕事でも、新たな称号を得て、やり甲斐も出て来た。
恋に仕事に遊びにと。
全力だった。

金曜日のランチ時、日経エンタティメントとAERAを買いに、ふと立ち寄った本屋で英語教材システムの女に話しかけられた、何かの勧誘かと思い、あしらったが、物が英語教材である事から、今後、今以上にビジネスの幅を広げ、更には昇進も目指したかった俺には、うってつけのチャンスだった。

来月には海外事業向けのプレゼンを控えている。

ここで、更なる語学力のステップアップを図りたいな…

まずは、話だけでも聞いてみるか…


まずは、互いの探り合い、どんな企画やプレゼンでも最初から確信を点く馬鹿はいない。

お互いにとって、利点が大きいか、会社や自分に難点は無いか?
これが大事だからだ。

するとどうだろう?
この女とはなかなか気が合う。

トントン拍子に話が広がり、女は俺と違う場所で酒を飲みたい。
と、言い出した。



しかし、酒は飲んでも女には飲まれない。

これは、いかなるビジネスマンにとって絶対の事。
すると、女は今日のアフターファイブまで待っていると言った。

待て待て、焦るな…
今日は企画会議とプランニングの打ち合わせ、その後は合コンがあるから無理だと言うと、

「じゃあ明日は?」
と女は言った。

この手の女は困る。
尽くせば大抵の男は、自分を見てくれると思っている。
甘ちゃんな女だ。

俺は、すぐに飲み干す生ビールは好きじゃない。
じっくりと熟成されたワインをゆっくりと飲み干すのが好きだ。

しかし、来月には海外事業向けのプレゼンも控えている。

けれど、土曜日は大抵、家に朝帰る。
例え、朝まで羽目を外しても、帰ったらすぐに産経をチェックして、昼には起きて、プレゼンの資料集め。
それだけは欠かせない。

だが、しかし。
今回は異例だ。
プレゼンの為にも今以上の語学力を身に付けなくてはいけない。

この女とのビジネスを先に回そう。

まず、契約して、その後にゆっくりとワインを飲み干すとしよう。

俺は、その日の企画会議に参加した後、プランニングの打ち合わせを軽く済ませ、合コンを断り、女と食事に行く事にした。

まだ、ワインは飲み干さない。
俺はあくまで香りを楽しみながら、ゆっくりとワインを飲み干したいのだ。

女は俺の趣味思考、好きな食べ物、挙句、好きな女のタイプまで聞いてきた。

その後は…
「今日は何時まで平気か?」
と、そこまで聞いて来た。

それにしても、気の早い女だ。

だから、この手の女は困る…



あくまで、俺は熟成したワインを飲みたいのだ。

しばらく、女と、たわいも無い会話を交わしながら、契約の話を始める。

すると、女は、
「まだ会社に誰かいるかもしれない、近いから会社に行きませんか?」


と…話してきた。

まだるっこいのは好きじゃない。
さっさと契約を済ませたい俺は、女と店を出て、女の会社に行く事にした。

会社へは、タクシーで10分もかからなかった。

着いた、女の会社には残業に追われた社員達が数人居た。

女は別室に招き入れ、上司を呼んでくるといい立ち去った。

去り際に、会社の下で待ってます。と残して。


しばらく待っていると、上司らしき男がやってきて、英語教材システムの話を始めた。
話はあらかじめ分かっていたので、説明はいらないと話すと、ハンコとサインをくれと話して来た。

書面にハンコを押し、サインをすると…
銀行口座の書かれた紙を渡された。

英語教材システムは郵送で送るとのことだった。

これで、契約は終了だ。
いかなるビジネスにも投資は付き物だ。
数万円で語学力が見に付くなら、安いもんだ。

そうして、会社を後にした。
会社の下で待ってます。
と、女に言われたので、下に行くと、そこには誰も居ない。

少し待ったが来る気配が無いので、さっきの会社に電話して帰る事を伝えてもらい、そのままタクシーに乗り帰宅した。

用事があるなら、女から連絡が来るだろうと…

早くに深い関係にはならない、あくまで熟成されたワインを香りを楽しみながら飲み干すのが、俺は好きだからだ。

後日、郵送で送られて来た、英語教材システムを見て驚いた。

内容は中学生の教科書レベルの英語とビートルズの歌詞と和訳だった。
付属のCDには、ビートルズは一切入っていない。

apple.apple.apple.
りんご、りんご、りんご、
と簡単な単語が繰り返されているだけのCDが5枚と、何故かカーペンターズの曲が入ったCDだった。

カーペンターズの歌詞や和訳は、入っていない…

更には、「あった!良かった!海外で役に立つ、約150の英文集」と、タレントのゾマホンの本というのが、入っていた。

極め付けは、サイレント絵本だった。
外人であろう、家族が、各スチュエーションごとにイラストで描かれていて、吹き出しがあるだけ。
英語は表紙以外には一切書かれていない。
もちろん、答えもない。
そんな本がLESSON1~10までの10冊、何故か7冊目の本来ならLESSON7であろう本には、Vol.7と書かれている。絵や内容は全く変わらない。
他は全てシリーズ化しており、イラストの為、一切分からない。
答えが無い為、判断のしようもない。
犬なのか、猫なのか、おばあちゃんなのか、母親なのか、分からない画力だった。

そして、箱には38万円と言う領収書も入っていた。

不信に思った俺は、その女の会社に電話した。

会社に事情を説明すると、うちは英語教材システムは扱っていない。
健康器具販売の会社だと言われ、じゃあ、あの時の女(丸山)を出せと言うと、うちに女性社員は居ないと言われたので、すぐさま、あの女の会社に向かった。

会社に入ると、確かに前回と雰囲気が違う。
全く別の会社になって、名前も変わっていた。

どうやら、その新しい会社は5日前にそのビルに入ったそうで、その会社に事情を説明している時にやっと気付いた…

詐欺だったと。

そう、それは詐欺商法でした。

そして、俺は家に帰り、安物のワインを飲み干し、意味の分からない英語教材システムを抱いて眠りについた。


備品管理部長 島徹作
第一部
「 取引は危険な掛け」