M.R.S
MONKEY ROCK STONE
これは、僕が集めているアーティスト。
決して100歩譲っても好きではないが、何故か集めているCDがある。
同じものを何枚も何枚も集めている。
だだ、それには理由がある。
正確に言えば、コレクションを止むを得ない理由でやめた、友人から引き継いだもの。
あの日、友人は僕に泣きながらこう告げた…
「俺、もうこのCD集められないんだ…悲しいけど、集められないんだ…TEC…俺、俺、悔しいよ…まだ…集めていたいのに、俺の夢なのに…悔しいよ…」
彼のMONKEY ROCK STONEへの情熱が僕には真夏の太陽の様に見えた…
そして、彼の夢を僕は継ぐ事にした。
そんな友人の夢を僕は続けている。
そして、いつしか友人の夢は、僕の夢になっていた…
決してジャケットがカッコいい訳でもなく、オシャレな訳でもない。
だけど…多くのMONKEY ROCK STONEのCDに囲まれ暮らす。
友人の夢であり、今では僕の夢。
言うならばドリーム…
だだ、MONKEY ROCK STONEは普通のCD屋では手に入らない、既に廃盤になってしまっていて、ましてや、普通のCD屋で注文なんてしてしまったら、それはルール違反にあたる。
そして、僕はBOOKOFFに出会う度、古本屋に出会う度、毎回、毎回、CDを探した!
行き慣れた街の店から、知らない街の店まで。
大抵は5枚250円コーナーにあって、それ以外の時は100円コーナーに追いやられていた。
酷い時は350円なんて値札の時もあった。
さらに酷い時は…
1250円なんて値札が付き…
もっと酷い時は、未開封!なんて値札がはられ2000円なんて、驚愕の値札が貼り付けられていた。
そんな集めていたMONKEY ROCK STONEのCD。
時に、なんの為に何枚も所持しているのかわからなくなる日もあるが、そんな日々を越えて、本日に至る。
もしかしたら、一つ自慢出来ることかもしれない。
この世の誰よりも、MONKEY ROCK STONEのCDを所持している。
在庫を抱えた、発売元よりもMONKEY ROCK STONEを持っている、すごく優越感のある事だ。
あなたの街にもMONKEY ROCK STONEのCDがきっとある。
僕はこれからもCDを探すだろ
う。
そして、いつしか友人の元に、大量のMONKEY ROCK STONEのCD達をトラックで届けに行くつもりだ。
