今月は根魚五目の予定が少なくとも二回。
一昨年、まだ何にも分かっていない超初心者のとき、先輩に連れられて乗ったときは散々な釣果でした。
活きイワシという最高の餌が用意されているのにほとんど釣れない。小さいカサゴ数匹で、周りが大物を釣り上げているのを指咥えて見ているだけ。確か先輩もしょぼかったな。
沖上がりの船中、隣のオジサマに声を掛けられました。
「何匹釣れた?」
「いやーそれが⋯」
「え、嘘でしょ?俺の見てよ」
大きなクーラーボックスに満杯の、見たこともない大きさのカサゴがゴロゴロと。
「こんなにあるなら一匹下さい!」
なんて言えるわけもなく。
「⋯はあ、何が違うんでしょうね?」
そこでオジサマにいろいろ教えて頂きました。残念ながらほとんど覚えていない(笑)のですが、印象的だったのは、
「俺だったらこんな小さいイワシなんか使わないね」
と、船で配られた小さい活きイワシを鼻で笑いつつ、スーパーで買ってきた小アジ、といっても15cmから20cmほどのアジを見せられました。
「死んだ魚でも釣れるんですか?」
「釣れるんだよ、それも大きいのが。それに市販の仕掛けはたいてい弱い。大物狙いならもっと強い仕掛けにしなくちゃ」
「俺は埼玉から泊りがけで今日と明日この船に乗るんだよ」
この人バカだ⋯ホンモノだ⋯。
船に乗れば何かしら釣れるだろうとろくに勉強もせずにいた自分の何と浅はかなこと。僕はリベンジを固く誓ったのでした。
が、初心者ゆえの悲しさは、「誰かと一緒でないと船に乗れない」。
一人で船に乗る勇気どころか発想すらなく、先輩に連れて行って頂くチャンスを待つだけの日々。それが約二年。
余りにも先輩方との予定が合わず、悶々としていて、ある時悟ったのです。「一人で行けばよくないか」
何とかノットも組めるようになったし、お祭りのときの謝り方も覚えたし。え、行けるんじゃね?
先輩達と和気あいあいと楽しくおしゃべりしながら釣りすることが当たり前だった昔の僕は、一人ぼっちで船に乗って黙々と釣りする人がとても奇異に見えました。「友達いないのかな」「よっぽど一人が好きなんだろうか」「世の中いろんな人がいるもんだ」
それが、思い切って一人で船に乗ってみて痛感しました。確か初めてのおつかいデビューは富津の高橋丸さんだったかな。
「一人って気楽。ひたすら釣りに集中出来る。なんなら毎回一人でいいじゃん」って。
もちろん、今でも仲間とわいわい釣りするのも大好きですけど、ほとんどの場合は一人で行きたいし、行ける。
もちろんまだまだ初心者の域を脱していないし、何しろいろんな釣りを楽しみたい分、毎回初めての釣りものだったりする。それでも最低限のマナーさえ注意していれば、ほかのお客さんも船長さんも温かく見守って下さる。
ということで、初めてのおつかいを経た途端にアホみたいに船に乗る生活がここんところ続いている次第です。
で、そんな僕がまだ一度も釣ったことない魚、その筆頭がマハタなんですね。
ヒラメ船でもスロージギング船でも周りはマハタを上げているのに僕にはかすりもしない。
今月の根魚五目は、そういうわけで、ボウズ覚悟のマハタ狙いです。
もちろん一昨年の僕とは違います。まず仕掛けは自作。
船で胴付き1本〜2本バリ、孫バリはシングル限定という制約の中で、市販の仕掛けを参考にしつつ、ああでもないこうでもないと妄想しては実際に作ってみる日々。
気が付けば明け方まで針結びの練習をしていて妻や子らに呆れられる始末。
早く試したいものです。これで釣れなければ仕方ない、工夫を重ねるだけさ、と思うのです。
待ってろよ、マハタ!