かけらです。
ネットでツインレイのこと、検索すると、
「ツインレイは必ず先に男性が気づく」
って書いてあるけど、 それは嘘。
というか、あたしはツインレイって、
もともと、100組いれば、100通りの、 出会い方や、
覚醒、統合の仕方があると、 思うから。
あと、
「ツインレイ同士が出会うと、衝撃的で時間が止まる」
って言うけれど、これも嘘。
あたしは、大学に入学した頃、 小説を書いていたので、
サークルは、どこに入るか迷ってたの。
漫画は、読むのは好きだったけど、
イラストくらいしか、描いたこと無かったから、
漫研も、集会を2回見学してから、 入るって決めたの。
だから、あたしが漫研に入ったのは、
もう、5月も終わろうとしている、 時期外れだった。
なので、自己紹介は、 漫研の集会でしたの。
その時、てっちは一番前の席で、
あたしを見つめてたけど、
あたしは、何も感じなかった。
でも6月になって、てっちが、 漫研のコンパの帰りに、
送ってくれて、 駅から、
夜道を二人きりで話す機会が増えたの。
そうやって、あたしは、感じ始めた。
「てっちは、他のクラスの子たちとかと、全然違う」
って気持ちが動いた。
だって、てっちと話してると、
お兄ちゃんと話してるみたいだったから。
すると、次の日てっちから、
「かけらちゃんと、話してると、妹と話してるみたい」
って言われたので、びっくりしちゃった。
でね。
それから少し後、 あたしが、
お兄ちゃんの夢を見て、 気分が良かった日のこと。
てっちに
「本当はね、初め早川くんが出てきたの、
それが、いつの間にか、お兄ちゃんに変わってたの」
って言ったの。
これって、好きって言ってるのと同じだった。
でも、 「好き」 っていう気持ちじゃなかった。
そして、てっちが告白してくれた夜だって、
「あの坂、登るのきつい‥‥」
ってあたしが言って、駅でしゃがみ込んじゃったし。
「さあ、わかんないけど行こう」
って、てっちが言って、 深夜の町田を、歩きだした時、
先に手をつないだのも、あたしだった。
でね。
てっちが、
「あげる、これ‥‥」
と言って、あたしの首に、
ペンダントをつけてくれた時だって、
あたしは、 「好き」 って言葉は言わなかった。
だって、感じてたから。
てっちと出会って、しばらくして、
あたしの気持ちが動いた時から、
ずっと、感じてたから。
好きとか、愛してるとか、
そういう言葉じゃなく、 感じ合ってたから。
だから、今なら言える。
ツインレイに気づいたのは、
あたしが先だって‥‥。
byかけら