大昔の人々は、採った獲物や果物などを手で食べていただろう。焼き上がった大きな肉の塊は石器のナイフで切り分けて集まった人々に配り、手づかみで食べていた。
【1000年代のナイフ】
サクソン人が使っていたスクラマサックス。初期のナイフは個人の自慢の所有物であり、様々な役に立った。尖った刃先は、敵の肉体を突き刺すだけでなく、食べ物の切れ端に突き刺して口に運ぶフォークの役割も果たした。
【1500年代のナイフ】
2本のナイフで食事をするのが主流の時代があった。左右の手に一本ずつナイフを握り、右利きの人の場合、左手に握ったナイフで肉を押さえ、右手のナイフで適切な大きさに切った。そしてこの肉片をナイフの先端に刺して口に運んだ。2本のナイフを使って食べることは、テーブルマナーにおける格段の進歩である。
しかし、先のとがったナイフでステーキ肉を動かないように押さえてみてもらいたい、なかなか難しいことがわかる。
【1600年代のナイフとフォーク】
初の実用的なフォークは、先が二又に分かれていて、おもに台所で肉を切り分けるときに使われた。肉を突き刺すという意味では先のとがったナイフと同じだが、こうしたフォークには歯が2本あるため、切り分ける時も肉片が動いたり回転したりしない、とても楽に固定しておくことができた。また、ナイフの刃先が丸くふくれた形に進化したのは、食べ物を効率よく口に運ぶためだ。
しかし、フォークが一般的に普及するにつれ、小さくてボロボロした食べ物のかけらは、歯と歯の隙間からこぼれ落ちてしまう欠点も明らかになってきた。
【1800年代】
3本目の歯をつけることによって、スプーンで料理をすくって口に持っていくのと同じような機能が加わった。突き刺した食べ物を皿から口に運ぶ途中で落とすことも少なくなった。
歯を3本にしたのが改良ならば、4本の方がなおさら良かった。5本・6本の歯もあるにはあるが、4本が最も適しているようだ。4本の歯が作る面は比較的広く、しかも口に無理なく入る幅なのである。




