テックエージェントのブログ


システム開発の現場で、顧客からリピートや延長の依頼をもらえるのは、エンジニアが顧客に現場ニーズを満たしており、優秀なエンジニアであることの証しである。そいうい意味での現場エンジニアの「営業」こそ、ソフトハウス経営者が求める「営業力」である。


そうでなくても、慢性的に人手不足だったソフト開発業界では、引き合い案件も多かったので、ソフトハウス経営者にとって特別な営業活動などしなくても要員の稼働率を上げることは容易だった。


しかしながら、リーマンショック以降、ユーザー企業のIT投資抑制の影響で、新規プロジェクト案件が激減、あっても少人数短期(1~2ヶ月)の仕事ばかりだったり、あるいは本番稼動直前の「火を噴いている」現場で、短納期のため終電・休出当たり前の案件を請けざるをえなかったりと、ソフトハウスが生き残るためになりふり構っていられない会社の切羽詰った事情があった。


それでも案件があればまだましで、技術者アサインできる案件がなく社内待機状態が続くと、ソフトハウス経営者は国の雇用調整助成金を申請して自宅待機をさせたり、場合によっては技術者を解雇したりと、ソフトハウスにとって厳しい経営はいまも続いている。


そんな中、自社の待機中のエンジニアに対して営業するよう命令している経営者を見かけることがある。


既存の顧客に対する提案活動や、営業との同行訪問ならまだ理解できるが、不慣れなエンジニアに、いままでやったことのない販路開拓アポイント電話や飛び込み営業まで求めるのはいかがなものかと思う。


冒頭申し上げたように、エンジニアに求められるのは既存の顧客に対する営業的な立ち回りや提案力であって販路開拓そのものではないし、まして不況期の新規顧客開拓は難しく、人脈や情報力が求められる。


不況だから当たり前だろうという破れかぶれな意見もあるかもしれないが、もしどうしても技術者に販路開拓営業を求めるなら、経営者は具体的に、 What(何を) Where(どこで) How(どのように)行動すべきか、不況期の営業指針について自らが手本にならねばならないだろう。