2010年3月期の決算が出揃った。
最近は各企業のIR情報はHPで公開されるので、容易に閲覧ができるようになった。やはりリーマンショック以降の長引く不況の影響で、対前年比で営業利益・経常利益とも大幅減というのが各社共通した発表内容となっており、あらためてこの業界の厳しさを感じる。
特に、システム開発・運用業界は、人的リソースの稼働率を上げることが売上げの全てであるため、自社の技術者要員が受注案件がなく自社待機してしまうと、利益がコストに反転する業界であり、業績数字の変動幅が大きい。
いままでIT業界を潤してきた金融・公共業界は下記のように分析されている。
●保険関連
(昨年度) 保険法改正等に関するシステム投資はほぼ収束傾向
(今年度) 引き続き、市況低迷により全体的に投資抑制
●クレジット関連
(昨年度) 法改正の影響により投資抑制傾向
(今年度) 次世代系の大型案件が動き出すかどうか
●銀行関連
(昨年度) 金融ショック以降の状況が継続しており受注鈍化
(今年度) Web系案件など小型短期案件化
●公共関連
(昨年度・今年度) 公共案件は全体的に冷え込んでおり厳しい状況
中期的には、来年の2011年3月期より回復基調に入るという分析をしているものの、今年も厳しいという判断をしているようだ。
新たなソリューション事業化についてもPaaS/SaaS技術、モバイル、クラウド、海外オフショア推進など提唱しているものの、中期経営戦略面では、「営業強化」「独自ソリューションの創生」「技術力向上」「コスト削減」などありきたりなテーマばかりで、明確な戦略を描けている企業は少ないというのが率直な感想だ。
そんな中で、今年度のユーザー企業情報システムについては、
「法改正・会計基準変更」
「基幹システム再構築」
「合併・統合」
「保守・運用サービス」
というのが引き続き案件キーワードとなり、成長分野のキーワードとしては、
「次世代通信ネットワーク」
「エネルギー(省エネ)」
「防災・安全」
「環境」
「モバイル端末」
というのが、今年度のビジネス・キーワードとなるようだ。
