大不況のいま、大手企業による外注カットなどで中小ソフトハウスの経営は大変厳しい。
いままで会社の看板で営業をしてきた私も、起業して間もない会社だと、特に大手企業ではまったく相手にしてくれないことが多く、営業で訪問しても無駄足を踏むことが多い。
「おたくは未だ実績がないから…」
「コンプライアンス問題で直接取引は難しいですねぇ」
「会社の方針に逆らうことはできないんだよ…」
コネのない大手企業の社員の対応は極めて冷やかなものだ。
考えてみれば、自分も知名度の高い会社で仕事をしていたときは相手の会社の格ばかり見ていた記憶があるし、小企業を鼻であしらう人たちのことも理解している。
それでも独立してからは、不思議といつもに前向きになっている自分がいる。
サラリーマンの時は、経営者の顔色うかがい、
仕事に不満があっても同僚部下とは社内競争で本音が話せず、
いつ転職しようか悩む日々…。
いつも仕事にうちこめない余計なストレスがあった。
ところがサラリーマンをやめて気がつくと人間関係のストレスが全くない。
誰からも指図されないから不満の持ちようがない。
給料がないから自ら顧客開拓をして収入を確保しなければ
家族を養っていけないから文句を言っている暇などない。
いつも後ろ向きなことを考えがちだった私がいつのまにか、「明日何をするか」しか考えていない。
知らないうちに前向きな人間になっていた。