車検ファイル

 

 日  付    ハイオク    レギュラー   軽   油 
4月14日 171円/ℓ 161円/ℓ 138円/ℓ
 

- もくじ -

 

 


◇ 車検ファイル

今回はマツダ/デミオの車検です。

 

通常ならすんなり終わる筈の車検ですが、今回お預かりしたデミオはエンジンチェックランプが点灯した状態での入庫でした。

 

車検時にエンジンチェックランプが点灯したままだと検査を完了することが出来ませんので、トラブルになっている原因を探してチェックランプを消灯しなければなりません。

 

という事で、先ずはトラブルの原因を探して修理をしていきたいと思います。

 

それではマツダ/デミオの車検整備、開始です!

 

 


◇ チェックランプ点灯の原因

それでは早速チェックランプ点灯の原因を探していきましょう。

 

まずは車両コンピューターに記憶されている情報を見てみます。

今回のトラブルはノックセンサー系が原因の様ですね。

 

ノックセンサーはエンジンの振動を感知するセンサーで、高付加時に発生するノッキングを感知してコンピューターにお知らせしてくれるセンサーです。

 

ノッキングとは、エンジンの中にあるピストンがスムーズに動いていない状態の事で、この症状が出ると大幅なパワーロスになってしまいます。

 

エンジンにとっても悪い影響を与えてしまうため、出来るだけ発生しない方が良い症状です。

 

コンピューターはノックセンサーが感知した振動を元に、ノッキングが発生しないよう点火時期や燃料の濃さを微調整します。

 

平坦な道を走行している時にはあまり役立ちませんが、急加速時や上り坂でアクセルを大きく踏み込んだ際に活躍するセンサーです。

 

車検にはあまり関係のないセンサーに思えますが、このセンサーが悪さをするせいでエンジンチェックランプが点灯してしまうので問題アリとなります。

 

という事で、今回はこのノックセンサーを交換していきます。

 

このセンサーが取り付けられているのはエンジンのシリンダーに外側から取り付けられています。

 

大体の車種で厄介な所に付いているセンサーで、インテークマニホールドの付け根近くに取り付けられている事が多いです。

 

このデミオも同じで、インマニを取り外してから交換しなければなりません。

 

それでは部品も揃ったので交換していきたいと思います。

 

先ずはエンジンの上に配置されている色々なパーツを取り外していきます。

デミオの場合、ほぼエンジンが確認できない状態になっていますね。

 

それでは作業開始です。

はい、こんな感じで部品を取り除き、ノックセンサーが見えるようになりました。

古いセンサーを取り外して新しいセンサーに取り替えます。

右が新センサー、左が旧センサーです。

 

センサーを交換したら取り外した部品を元通りに戻せば作業完了です。

このセンサーの交換は、大体面倒な作業になります。

 

交換サイクルも長い部品の為、分解時に周辺パーツが破損する恐れもありますので、それが余計に手間を増やす原因になることがあります。

 

さて、一番手間が掛かる部品の交換が終わりましたので、あとはいつも通り車検作業に移りたいと思います。

 

 


◇ 車検整備

それではいつも通り足回りの点検と整備をしていきましょう。

 

先ずは足回りの点検から。

右フロントブレーキは問題なしです。パット残量も5.8mmありますのでOKです。

 

右後ろブレーキも大丈夫でした。ライニング残量3.3mmでこちらも問題ありません。

左後輪もOKですね。右側より少しライニング残量が多いですが、計測誤差の範囲です。

 

最後に左フロントです。パット残量5.8mmでこちらも問題ありませんでした。

いつも通りブレーキ点検の後はブレーキオイルも抜き替えます。

 

左が親油で右が抜き取った抜き取ったブレーキオイルです。

 

2年前の車検でも交換していますが、それなりに汚れていました。

 

次にスタビライザーリンクロッドを交換します。

 

スタビライザーリンクロッドは問題が無ければ滅多に交換するものではありませんが、今回はブーツに破れがあったため交換します。

左が旧ロッド、右が新ロッドです。

 

取り外した旧ロッドはジョイント部のゴムブーツが破れてしまっています。

右側のロッドです。完全にダメになっていますね。

 

左側のロッドです。

こちらもブーツがパックリと口を開けていますね。

 

はい、リンクロッドの交換も終わりました!

 

スタビリンクロッドはスタビライザーという部品とショックアブソーバという部品を連結させて動かす役目をしている足回りの部品です。

 

役割としては、車の横方向へのロールを抑える事でカーブを曲がりやすくしたり、タイヤの偏摩耗を抑えたりしています。

 

主にフロント側に付いていますが車種によってはリア側にも付いているものもあり、比較的無くてはならないパーツと言えます。

 

さて、今回の不具合箇所もあらかた手直しできましたので、仕上げに移りましょう。

 

それではいつも通りテスターで計測していきます。

 

まずはサイドスリップから。

サイドスリップはアウト側に2.2ですね。タイヤの偏摩耗もありませんのでこのままにしておきます。

 

続いてスピードメーターです。

時速40キロでの実測値は38.2キロでした。こちらも問題ありません。

 

お次はブレーキです。

フロントブレーキはOK。

リアブレーキもOK。

駐車ブレーキもOKでした。

 

フットブレーキも駐車ブレーキも僅かに左右差はありますが、全く問題ない程度の差でした。

 

お次はヘッドライトです。

ハロゲン球のヘッドライトですが、カットもしっかり出ていますし必要な明るさも確保できているので、こちらも問題なしですね。

 

最後に排気ガスです。

排気ガスも問題ありませんでした!

 

 


◇ まとめ

それでは今回のまとめです。

 

今回は多少手を入れなければならない箇所がありましたが、ノックセンサーについて補足しておきます。

 

ノックセンサーはエンジンの性能に大きくかかわるセンサーですが、それ自体が悪くなってもエンジンに対する影響は感じにくい部分でもあります。

 

エンジンチェックランプは点灯していても、極端に燃費が悪くなったりエンジンが息継ぎをしたりすれば気になりますが、何の症状も感じられなければ「このまま様子を見てみよう」という事になってしまう可能性もあります。

 

しかし、エンジンチェックランプの点灯は、ドライバーに車の異常を訴えています。

 

仮にエンジンチェックランプの点滅回数を読み取れば何処に異常が出ているか解ればいいのですが、残念ながら基本的には点灯するだけなのでトラブル部位までは解りません。

 

しかも、チェックランプは様々なトラブルで同じランプが点灯します。

 

なので、「チェックランプが点灯しているけど調子は悪くないから様子を見よう」と思うのはNGです。

 

中には直ぐに対応しなければならないトラブルもありますので、チェックランプが点灯したら早急に点検修理をすることが大切です。

 

一つの原因でチェックランプが点灯してしまうと、本当にダメな時に点灯するチェックランプが見えなくなってしまっては本末転倒ですしね!

 

なにより、エンジンチェックランプが点灯した状態では車検に合格できませんので、点灯したらすぐに対応してあげましょう。

 

という事で、マツダ/デミオの車検整備、完了です!

 


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