ボディの修理

 

 日  付    ハイオク    レギュラー   軽   油 
1月22日 175円/ℓ 165円/ℓ 141円/ℓ
 

- もくじ -

 

 


◇ ボディの修理

先日、レンタカー用に車を一台購入してきました。

 

引退するレンタカーの代替え車輌にする予定のつもりで購入しましたが、少し問題がありました。

 

実はレンタカーにするにはボディの状態があまりいいものでは無かったのです。

 

レンタカーを貸し出しするのは大半が私です。

 

正直に言って、キズの多い車や汚い車は貸渡時の現車チェックで私の気が重くなります。

 

なので出来るだけ綺麗な状態の車が良いのですが、毎回綺麗な車が予算内で買えるとは限りません。

 

仮にボディの状態が悪い車でも鈑金修理に出してからレンタカーとして使用したりするのですが、実は諸々の事情でレンタカーを鈑金修理に出すことが出来ません。

 

という事は、鈑金修理が出来るようになるまでレンタカーとして使用しないのか?という問題が出てきます。

 

折角購入した車がキズが有るからという理由だけで貸し出し出来ないのも勿体ない話なので、今回は久しぶりに塗装の修復作業をしてみたいと思います。

 

勿論専用の機材は殆ど持っていませんので、あくまでも応急的にできる範囲での加修という事になります。

 

ついでに市販されている塗装修正商品の使い勝手もレビューしたいと思います。

 

それでは、トヨタ/ヴォクシーのボディ修理、開始です!

 

 


◇ 現状を確認します

それでは早速現状を確認していきましょう。

 

まずは補修前の状態です。

修理するのはこの車です。今回はレンタカーナンバーが付いている当社の車なので、ナンバーは隠していません。

 

では状態をご覧ください。

こんな感じです。

 

実はこの車、業者間オークションで価格が安かったので勢いで購入してしまいました。(笑)

 

冗談はさておき、この状態で売られていた車体なので、それなりに安く買う事は出来ましたが、このままではとてもレンタカーとして貸し出すことは出来ません。

 

せめてもう少し綺麗な状態にしたいです。

 

現状は元の持ち主が自家塗装したであろう痕跡が見て取れます。

 

写真をみて解る通り、左リアドアから左リアフェンダーにかけて缶スプレーで塗装されています。

 

ついでに、へこみがあったリアフェンダーにはパテも盛っているようです。

 

あまり見栄えが良くありませんが、今回はコレをもう少し良い感じにしていきたいと思います。

 

それでは状態を確認していきましょう。

 

まずは缶スプレーで塗装された塗膜を剝がします。

 

市販の缶スプレーなら市販のシンナーで簡単に取れるはずです。

はい、取れました。まぁまぁのキズが付いていましたね。

 

リアフェンダーに至っては結構凹んでしまっていますが、パテが盛ってあるのでシンナーだけではボディまで到達できませんでした。

 

おおよそこの範囲のキズを隠すために頑張って缶スプレーで塗装したのでしょう。

 

では補修していきましょう。

 

まずは邪魔な塗装やパテを取り除きます。

はい、綺麗に取り除くことが出来ました。この時にサビなどがあれば出来るだけ綺麗に除去した方が良いです。

 

幸い今回はサビなどは見当たりませんでした。

 

ちなみにこの作業はベルトサンダーで行いましたが、時間は掛かりますが普通に粗目のサンドペーパーを使用して手作業でも可能です。

 

実はボディの補修で一番ネックになる部分がこの塗膜を剥がす作業です。

 

鈑金や塗装をしたことが無い人の場合、少しでも現状を良くしようとします。

 

トコロガ、凹みを伴うキズが付いてしまったボディは一度リセットする必要がありますので、今回の様に塗装を剥がしてから作業した方が楽な場合もあります。

 

極端な言い回しになりますが、ボディはキズが付いた時点で元通りに戻すことは不可能です。

 

鈑金塗装のプロの仕事は、キズが付いたボディを元の状態に限りなく近付ける事で、単純にどれだけキズを目に見えなく出来るかで鈑金塗装の上手い下手が分かれます。

 

修理方法は千差万別で、プロはありとあらゆる技術を駆使して綺麗に仕上げていきますので、個人が趣味の範疇で鈑金塗装を行う事は難しいと言えます。

 

特に元の状態を一度壊す作業はとても勇気が要りますし、最悪の場合、本当に元に戻すことが出来なくなる事もありますので注意が必要です。

 

それでは続きを。

 

塗装を剥がした後は形成の作業になります。今回はパテを使用してボディの形を出していきます。

まずは大雑把に形を出していきます。今回の様に形を出す上で基準になる部分が残っている場合は比較的簡単な作業と言えます。

 

パテ付けのポイントは一度に大量のパテを盛らない事です。

 

個人で修理にチャレンジする場合、多くの方が一度でパテを仕上げようとします。

 

実は、一度に大量のパテを盛ってしまうのはあまり有効ではなく、少しずつ徐々に持っていく方が楽チンだったりするのです。

 

理由としては、大量に盛ったパテは乾燥するまでの間にタレてしまったり内部でガスが発生して気泡が出来てしまったりします。

 

何より、パテを盛った後は形成のために削る作業が待っています。

 

大量に盛ったパテを手だけでボディの形になるまで削るのはとても厄介な作業なのです。

 

他にも硬化時間が長くなったり、硬化後、パテ痩せが出たりし易くなりますので、結果的にパテを盛りすぎるのは手間が掛かってしまいます。

 

一度に盛るパテの量は、市販品の場合なら厚さ1mm程度を目安にしてしっかり乾燥させ、サンドペーパーで表面を整えてから二度塗り、三度塗りと塗り重ねていきます。

一度目のパテを研磨しました。へこみの部分にパテが残るように仕上げるのは少しコツが必要です。

二度目のパテです。一度目のパテの研ぎでサンドペーパーが当たらなかった凹んでいる部分をメインにパテを追加していきます。

この写真は3度目の研ぎです。

まだ少し不足していたので4度目のパテです。

これは5度目のパテです。

5度目の研ぎが終了しました。ココまでで4日かかってしまいましたが、大きなへこみは殆ど気にならないレベルになりました。

 

作業は仕事の合間の暇な時間にしていますので、結構時間が掛かってしまいましたね。

 

ココから塗装をする事になりますが、塗装関係は一気に仕上げる必要があります。

 

まずはプラサフから。

プラサフは塗装の下塗りとパテの仕上げを兼ねていますので、かなり重要なパートになります。

 

特に青、黄、赤系の塗装をする時はそれにあったサフが必要で、塗装色の仕上がりに多大な影響を与えるほど重要なモノです。

サフは飛び散りやすいので塗る前に養生をしておきましょう。

 

今回は塗る範囲が少し大きいので大きめに養生します。

 

養生には養生テープが便利ですが、マスキングと新聞紙などでも可能です。

 

それではサフを塗装していきます。

まずはこの程度で。徐々に広げていく形になるので、初めは小さめが良いです。

 

サフもパテと一緒で、何回かに別けて塗っていきます。

上の写真のようにパテに巣穴があると塗装が仕上げられませんので、この段階で巣穴は潰していきます。

 

サフも簡易的にパテの代わりになりますが、巣穴ほどの物は埋める事ができませんので、もう一度パテを使っていきます。

パテの形成が終わったら再びサフをしていき、形が整ったらいよいよ塗装をしていきます。

 

乾燥後のサフをそのままにすると仕上げが荒くなるので、1000番程度のペーパーで磨いてから塗装をしていく事にします。

 

今回は残念なことに同色の缶スプレーが入手できなかったので、コレで塗っていきたいと思います。

タッチペンですね。この中身をエアーガンで吹き付けます。

昔、遊びで購入した安物の塗装ガンです。たしか2980円位でした。

 

塗装ガンの中に先程のタッチペンの中身を出し、シンナーで塗装できる程度の粘度まで薄めて使用します。

まずは軽く足付けしてから塗装しましょう。

1本目でココまで塗れましたが、まだまだ塗膜不足ですね。

 

下地になるプラサフが薄っすら見えていますので、まだまだ塗らなければなりません。

3本使って何とかココまで塗れました。

 

本当はあと5本分位塗りたいのですが、タッチペンが無くなってしまったのでここまでにします。

 

後日追い塗りしなければならないかもしれませんね。

 

 


◇ 仕上げです

それでは仕上げに入ります。

 

仕上げ作業としては、塗装段階で出来る限り仕上げ処理をしなくても良いように塗装する事で、仕上げの時間はかなり短縮させる事が可能です。

 

と言っても塗りすぎてしまうとタレが出る恐れもあるので程々にしなければなりませんが・・・。

 

今回の塗装で仕上げ処理が必要な部分は、全体的に肌目を合わせる事とボカシの部分ですが、特にボカシは重要になります。

 

まだ上面パネルよりもサイドパネルの方がボカシ易いですが、この車はパネルの剛性を上げるためのカットラインが極端に少ない車種です。

 

真っ平に近い鋼板を塗装する時は、塗装の境目が解りやすくなるのでボカシも念入りに行います。

 

ボカシの方法はお見せできませんのでご了承下さい。

 

ボカシで仕上げたのがコチラです。

まだ研磨もしていない状態なので、少ない道具の割には上手くボカセたと思います。

 

ただ、やはり塗膜が薄かったせいかメタリック塗装が上手く仕上がらず、結構目立つ色ムラが出てしまいました。

 

 


◇ まとめ

それでは今回のまとめです。

 

今回は微妙な仕上がりになってしまいましたが、レンタカーとして貸し出しする分には問題ないレベルになりましたので良しとします。

 

それでは仕上がりをご覧ください。

まずはこの写真です。綺麗に仕上がったように見えますが、パテ作業が疎かになっていたことが解る写真です。

 

どのあたりかと言うと・・・

この部分です。見ての通り映った景色が歪んでいます。

 

コレは単純にパテ仕上げが下手糞なだけですね。

 

次にこちらの写真をご覧ください。

この写真のどの辺りがオカシイのか?

 

正解はコチラです。

塗膜が薄かったせいでメタリックのレベリングが出来ていませんので其処彼処に色ムラが出ています。

 

ついでにスライドドアは上手くボカシが出来ましたが、リアフェンダーが上手くボカセていませんでした。

 

このため、ボカシ際で塗装が荒くなっています。

 

この部分は後日磨いたので少しマシにはなりましたが、それでも失敗は失敗です。

 

久しぶりに塗装をしたので良いトコロをお見せしようと思ったのですがダメダメでしたね。

 

今回の反省点は、第一に塗装が少なすぎた事です。

 

プラサフから仕上げのクリアーまでは一気に塗る必要があったので、やむを得ずタッチペンで塗装するという暴挙に出てしまった事が失敗の原因です。

 

ちゃんとスプレー缶を注文してから塗れば良かったと今更後悔しています。

 

もう一つ、せっかく買ってきたボカシ剤を結局使わなかったので無駄になってしまいました。(封を開けてしまったため)

 

今回は苦し紛れに塗装ガンで塗装したため、ボカシはシンナーを使って行いましたのでボカシ剤の出る幕がありませんでした。

 

ただ、市販のボカシ剤は使用が難しいです。

 

シンナーと併用して使用した方がやりやすいかも知れませんが、塗装ガンの方が圧倒的に使いやすいです。

 

今回は100点満点で言うと40点位の仕上がりになってしまいましたが、次回はもっとうまく行くように頑張りたいと思います。

 

最後に市販の缶スプレーの使い心地について少しだけレビューしておきましょう。

 

一昔前(10年前)から比べると、缶スプレーの使い勝手は抜群に良くなっています。

 

もっとも、使い方には少し慣れが必要になります。

 

まず、今回の様に真冬に塗装する場合は缶スプレーをお湯で暖めて使えば結構使いやすかったです。

 

むしろ乾燥時間が短くなる真夏に塗装する方が難しいかも知れません。

 

ただ今回に限っては缶スプレーで塗ったのはプラサフとクリアーだけなので、全ての商品に同じことが言えるかは不明です。

 

それでも昔に比べて細かいミストが出ている気がするので使いやすかった様に思います。

 

ただ、ブログ内でも書いている通り、塗装をしたことが無い個人で塗装の修理をするのはかなり厳しい戦いになることが容易に想像できますので、出来ればプロに任せた方が安全に綺麗になります。

 

以上、レンタカーのボディメンテナンス、完成です!

 


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