ディスクパット交換
| 日 付 | ハイオク | レギュラー | 軽 油 |
|---|---|---|---|
| 2月28日 | 168円/ℓ | 157円/ℓ | 133円/ℓ |
- もくじ -
今回は小話を少し。
何の話かと言うと、ディスクパットの交換についてです。
近年、ブレーキパット交換などの軽作業がユーチューブなどで作業動画としてUPされています。
それを見ながら「ブレーキパットの交換が自分で出来た!」などという動画がUPされていたりするほどですが、その中でもあまり触れられていない大切な内容があり以前から気になっていました。
それは何かと言うと・・・。
ダストブーツに関してです。
ディスクブレーキの仕組みは、ブレーキキャリパ内に収納される形になっているピストンを油圧の力で押し出し、その力を利用してディスクパットでディスクローターを挟み付ける仕組みです。
構造は至って簡単で、タイヤの回転運動を摩擦を利用して減速する構造になっています。
至って簡単な構造なのですが反面よく考えられたモノで、キャリパから押し出されたピストンは油圧が抜けた後ほんの少しだけ元の位置に戻ろうとします。
この元に戻ろうとする動作があるお陰でブレーキが引きずらずに正常に働いてくれています。
大昔に考えられたブレーキ機構ですが、本当によく考えられたシステムです。
それはさておき、今回はそんな優れたブレーキシステムを守るためにあるダストブーツに付いて触れてみたいと思います。
そんな大げさな話ではありませんが小話程度に見て頂ければと思います。
ダストブーツはその名の通り砂や埃がブレーキシステム内に侵入する事を防ぐ役目をしています。
ゴム製品の為定期的に交換しなければならない部品ですが、実のところ最近あまり交換する機会がありません。
通常はブレーキパットの交換時に同時交換する事が多く、ひと昔前は車検時に当たり前のように交換していた部品です。
ですが、最近の車は昔に比べてブレーキパットの減りが少ない上、部品の耐久性も良くなったのか?あまりお目に掛からなくなった作業と言えます。
ダストブーツの交換はキャリパ内のオイルシールと同時交換になり、新人のメカニックは大抵この作業が苦手な人が多いです。
ブレーキシステムの中で一番大切なのがオイルシールで、油圧で押し出されたピストンを元の位置に戻そうとする働きも兼用しています。
その大切なオイルシールを水分や油分、砂、埃などからガードしているのがダストブーツになります。
なのでダストブーツはマジ大事と言う事になります。
さて、このダストブーツ、実はブレーキパット交換の際に少し不具合が出る事があります。
地味な不具合なのですが、オイルシールとダストブーツの間にエアが入り込みます。
オイルシールの内側にエアが入り込むとブレーキの効きが甘くなるので危ないですが、オイルシールの外側からダストブーツの間にはエアが入ってもブレーキの効き具合に問題ありません。
確かに問題は無いのですが、ブレーキパット交換の際にだけ少し困ったことになる事があります。
ココからは写真を交えて見ていきましょう。
この写真はブレーキパットを交換するために取り外したブレーキキャリパを内側から見ています。
黒い工具はピストンをキャリパ内に押し戻すための工具ですね。
写真に写っているブレーキはピストンが2個付いていますので、「ツーポットキャリパ」になります。
キャリパのピストンは数が多くなるほど高い制動力を発揮する傾向が強く、車重の重い車や高級車はピストン数の多い性能の良いブレーキキャリパが取り付けられています。
通常、軽自動車や小型車ならシングルピストン、少し重量のある車輌ならツーポットキャリパ、機動性のが高いスポーツカーなどは対向4ポットキャリパなどが採用されています。
対向4ポットキャリパになるとピストンが向かい合わせに2組、合計4個のピストンがあり、ダストブーツやオイルシールの交換がとても面倒になります大変になります(笑)。
話が逸れてきましたね。
ブレーキパットが減る(薄くなる)とその分ピストンが外に押し出されるため、新しいブレーキパットを取り付ける時はピストンを押し戻さなければなりませんが、その時に使用するのが写真の工具です。
ではピストンを押し戻してみましょう。
はい、両方のピストンがキャリパの中に納まりました。
あとはブレーキパットを新しいモノに交換して組み立てるだけ・・・ではありません。
写真に写っているキャリパは、この状態ではブレーキに組み付けることはまだ出来ません。
なにが不味いのか?と言うと、先ほど説明したダストブーツとオイルシールの間にエアが噛んでしまっているため、ダストブーツがピストンよりとびだしているのです。
特に右側のダストブーツが良くありませんね。
判りにくいので左側を正しい状態にしてみましょう。
これで解り易くなりましたね!
明らかに右側のブーツの中にエアが入っているのが見て取れます。
エアの抜き方は簡単で、ダストブーツとピストンの間に小さなマイナスドライバなどで隙間を開けてやると簡単に抜けます。
横から見るとピストンよりブーツが飛び出しているのが判りますね!
この状態のままブレーキを組み付けると、ブーツとブレーキパットが干渉する可能性があるので問題アリと言う事になります。
酷いときはブレーキパットとピストンの間にブーツが噛みこんでしまい、ダストブーツに穴が開いている事もあります。
そんなことにならないよう、ブレーキを組み上げる前にダストブーツの確認をしてあげれば良いですよ!
左右ともブーツを正しい位置に戻してからパーツクリーナーで洗浄しました。
ブーツもまだ柔らかいので今回は交換しませんでしたが、ゴムが固くなっていたり、破れてしまっている場合はオイルシールと一緒に交換します。
それでは今回のまとめです。
今回は以前から気になっていたディスクブレーキ交換あるあるでした。
ダストブーツはそれほど高い金額ではありませんので、出来ればブレーキパット交換時に同時交換がオススメです。
ただ、整備の経験がない人が「自分の責任」で行う作業ではありませんので、間違ってもYouTube動画でUPされているオイルシール交換動画などを見ながら交換はしないで下さい。
ブレーキ関係の部品交換は、素人の方が「交換費用を安くしたい」などというあんちょくな理由でお気軽におこなって良い整備ではありません。
資格を持った整備士ですら、一度は先輩方に教えてもらいながら覚えていく作業なのです!
ちなみに、ダストブーツやオイルシールの交換サイクルは、ブレーキパット交換2回に1回程度交換してあげれば良いでしょう。
でも今の車は普通に運転していればブレーキパットは7万キロ程度は持ってくれますので、仮に車を10万キロで乗りかえればダストブーツの交換をする機会はありませんね。
年式が経過している中古車などを購入した場合は交換が必要になる事がある程度に考えて頂ければ良いかと思います。
と言う事で今回はブレーキパット交換の際に出るかもしれない不具合のお話でした。
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