アクスルシャフトシールのからオイル漏れ

 

 日  付    ハイオク    レギュラー   軽   油 
 7月10日 176円/ℓ 165円/ℓ 145円/ℓ
 

- もくじ -

 

 


◇ ブレーキの異常

今回はブレーキトラブルで入庫したハイエースのメンテナンスです。

 

ブレーキトラブルは放置してもロクな事になりませんし、何より車検に合格出来なくなってしまいますので1年車検のハイエースには致命的なトラブルと言えます。

 

症状は左右のブレーキの利き具合に大きな差異が見られたため、ブレーキを分解確認したところ、ブレーキシステム内にデフオイルの侵入を確認しました。

 

このままでは最終的にリアブレーキが効かなくなってしまう事もあり得ますので、安全の為にも整備していきます。

 

今回の原因は経年劣化等によりリアデフのオイルがホーシングを伝ってリアブレーキ内に滲み出てしまったことですが、ハイエース系では比較的良くあるトラブルです。

 

少量の滲み程度ならブレーキの利き具合にも影響しにくいのですが、左右の効き具合に差異が出てくると色々問題がありますし、何より今回は後に車検を控えているお車なのでキッチリメンテナンスしていきたいと思います。

 

という事で、ハイエースのリアブレーキメンテナンス、開始です!

 


◇ 事の発端は

今回のトラブルが発見された経緯は、車検の為ブレーキテスターでリアブレーキを計測している時に不具合を発見しました。

 

リアブレーキの利き具合に左右差があったのです。

 

左が250キロ程度まで計測値が上がっていたのに対し、右側は150キロ止まりでした。

 

それだけならブレーキ配管内のエア噛みが考えられるのですが、サイドブレーキでも同じように差異が。

 

 

サイドブレーキはワイヤー式なので、ブレーキオイルのエア噛みの影響を受けません。

 

他にも左右の聞き具合に差が出る原因はありますが、念のためブレーキを開けてみると・・・。

写真では判り難いですが、全体的に湿ったような感じになっています。

 

ドラムを開けた瞬間、デフオイルの独特な臭いも感じましたので間違い無いでしょう。

 

今回の原因はデフオイルがドラムブレーキ内に侵入したことが原因で効き具合に左右差が出てしまったという事です。

 

原因もハッキリしましたので対処していきましょう。

 

対処方法は部品の交換になりますが、今回はドラム自体も妙な減りが見られたので一緒に交換します。

 

今回の交換部品は、アクスルシャフトオイルシール、ブレーキライニング、ブレーキドラムです。

 

それでは、原因も解かりましたので分解していきましょう。

 

 


◇ リアブレーキ分解

それではリアブレーキを分解していきます。

はい、分解しました。

 

昔、まだ新人だった頃、ブレーキライニングの分解は緊張したものです。

 

理由は、ディスクブレーキに比べて分解する部品点数が多い上、組み上げた時の仕上がりが元通りになった気がしなかったからです。

 

なので、右を分解している時には左側を参考にしながら組み立てたりしたものです(笑)。

 

今ではそんな初々しさも無くなり、ホイホイと分解してしまうようになってしまいましたが、それでも組み立てる時は初心に戻って常に確認を繰り返しながら組み立てます。

 

なにせブレーキは命を乗せていますからね!当然作業は慎重に行います。

 

ブレーキを分解したらドライブシャフトを抜き取ります。

はい、抜けました。

中央の大きな穴はドライブシャフトが入っている穴で、右にある小さな穴はスピードセンサーが入っている穴です。

 

大きな穴のオイルシールが付いているので、本来ならスピードセンサー側までオイルは来ることは無い筈ですが、スピードセンサー側にもオイルが回っているのが解ります。

 

交換はこのオイルシールになりますので、早速取り外しましょう。

はい、抜けました。判り難いですね?

新しいシールを入れます。

はい、完了です。

 

作業工程の写真がありませんが、簡単に見えて簡単ではありません。

 

むやみやたらと叩いて入る物でもなく、ちゃんと専用工具を使用して入れなければ綺麗に入らない部品ですね。

 

シールが挿入出来たらあとは逆の手順で組み立てます。

はい、完成です。

 

バックプレートは少し減りが見られましたが今回はこのまま使用します。

 

でも、ドラムは妙なクセが付いていたので交換です。

左が旧ドラム、右が新ドラムです。

 

やっぱり新品は気持ちいいですね!

 

最後にドラムを取り付けて作業終了。今回は左側にもオイル滲みが確認できたので、左側も同じ内容でメンテナンスしました。

 

 


◇ まとめ

それでは今回のまとめです。

 

組みあがったブレーキは、ちゃんと役目を果たしているかテスターで確認します。

まずは引き摺りテスト。これはOKです。

 

続いてフットブレーキテスト。

とても良く効いていますね!

サイドブレーキもOKでした。

 

念のためフロントブレーキも見ておきます。

フロントはエグイくらい効いていますね!少し左右差がありますが、許容範囲です。

 

という事でブレーキのメンテナンスは完了しました。

 

今回のメンテナンスは、お客様がご自身でユーザー車検に持ち込む前に当店で点検をさせて頂いた結果発覚したトラブルでした。

 

この後、予定通りご自身で陸運局に行き、車検にも合格できたそうです!

 

車検が切れるギリギリのタイミングになってしまいましたが、無事合格出来て良かったです!

 

今後もおかしなところがあれば直ぐ点検に持ってきてくれるそうなので、引き続き経過観察もしていきたいと思います。

 

以上、ハイエースのブレーキメンテナンス、完了です!

 


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