庵野監督のシン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバースのおそらく最後となる「シン・仮面ライダー」公開二日目に見てきました。
初見の印象は、うーんという感じでした。オリジナルの仮面ライダーはリアルタイムで見ている世代ですが、ウルトラマンの方が好きなので、それほど仮面ライダーは細部まで覚えてません。なので、庵野監督のこだわりが詰まっているんだろうけど、あまり分からないまま、最後まで来てしまったという感じです。映画を見た後にやってた仮面ライダー第一話の蜘蛛男編の再放送を見ると、なるほど、ここまで再現しているのかと感心しましたが。(なので、最初の仮面ライダーの第一話を見てから見に行くと良いかもしれません。）
俳優さんで、竹野内豊、斎藤工とシン・シリーズお馴染みの面々が出てきたところは、そう来たかと唸りましたね。あと、エンドロールで出演者の名前があって、え、こんな人出てたっけと唖然としました。特に、長澤まさみ出てたっけとびっくり。もしかして、サソリオーグくらいしかないよなと思いましたが、やはり、そうでした。いやー、長澤まさみだとはまったく気が付きませんでした。緑川ルリ子役の浜辺美波が格好良かったですね。綾波レイっぽさを出していたのは庵野監督のリクエストかな。怪人がなんとかオーグという名前になってるのや、プラーナのアイディアも良かったと思います。ロボット刑事も出てきたし。
さて、このシン・仮面ライダー、世間では賛否両論のようですね。分からなくもないです。シン・シリーズは、ある種古典となるリファレンスがあり、それを今風にアレンジするとどうなるかを最新の表現技術で再現するというのを観客は期待して見に行っているのだと思います。でも、このシン・仮面ライダーでは、NHKのスペシャルを見る限り、オリジナルの戦闘シーンをなるべくリアリティを持って行うことにこだわって作ったようです。なので、その方向のこだわりは満載だったようですが、最新技術に基づいた現代風の映像表現があまりなかった気がします。そこが観客の期待とのミスマッチなのではないかと思いました。なので、個人的な正直な感想は、シン・ゴジラやシン・ウルトラマンと比べると、期待を上回る「驚き」が少なかったなぁという印象ですね。シン・シリーズの文脈ではなく、仮面ライダーシリーズの一つの新作としては、決して悪いものではなく、むしろ良い出来だと思います。これまでのシン・シリーズの成功が観客の期待感を上げてしまったというのが大きいのでしょう。
