やっとこの「たゆたえども沈まず」を読み終えました。
この本は、ゴッホ兄弟と当時パリにいた日本人画商の林忠正と弟子の加納重吉(この人物は架空)の交流を通してゴッホ兄弟の運命を綴っている小説です。ゴッホ兄弟と林忠正とが本当に交流があったかどうかは不明ですし、何かのミステリーになっているわけでもないですし、ゴッホの自殺の理由も小説ならではの仮説なわけですが、そこは小説として、様々な仮定の元での想定としての彼らの交流を通して、当時のパリのジャポニズム・浮世絵への熱狂を描写していて、パリの空気感が伝わってきます。
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