今年何気にウルトラマンZを見始めました。ここ数年新作のウルトラマンシリーズは一応最初は見ているのですが、大抵途中でなんとなく入り込めなくて、見なくなると言うパターンが続いてました。なので、今回のウルトラマンZも最初はあまり期待せず、新作はどんなのかなぁという感じで見始めました。(このあと、ネタバレだらけなので、お気をつけください。)
最初、面白いなぁと思ったのは、セブンガーという名前の対怪獣ロボット(特空機)です。ユーモラスな顔立ちのロボットで、今回の地球防衛軍(STORAGE)は対怪獣ロボットでウルトラマンと一緒に戦うのかと、ちょっと新し目の設定に興味を惹かれました。ただ、やっぱりウルトラマンが日本語で喋る、しかも、変な日本語で喋るのには、椅子から転げ落ちそうになりました。最初の頃は、この両者のバランスでかろうじて見続けていたというところです。一つ忘れましたが、当初見続けていた理由の一つが、地球防衛隊の隊長が、ウルトラマンオーブのジャグラスジャグラーの人だったことです。あれ宇宙人が地球防衛軍の隊長なのか!というミステリアスな設定に興味を湧きました。
そのうち、対怪獣兵器の特空機2号のウインダムが登場します。ウインダムはこれまでも散々登場したので、順当なところだと思ってましたが、なんとぺダン星人のキングジョーを回収して特空機3号にしてしまったところで、これは面白いと唸りました。(個人的にキングジョーは大好きなので。)この辺りから、女性隊員二名のキャラも立ってきて(武闘派と研究オタク)、人物描写も深みが増してきます。整備班のリーダーのコバさんも渋くて格好良かったです。
その後、中盤から終盤にかけては、地球防衛軍の日本支部長官が宇宙人セレブロに乗っ取られ、なんとSTORAGEが解散し、隊員たちが散り散りになるという展開に驚き、シリアスな展開が続き、ジャグラスジャグラーである隊長のもと、最後の怪獣との決戦に挑むという最終回を迎えます。隊長がジャグラスジャグラーという宇宙人であることが分かっても動じない隊員達は、令和のウルトラマンシリーズの特徴ですな。
結局このウルトラマンZは、最初からセレブロの文明破壊ゲームの話だったということが後半で分かってくるのですが、「文明に脅威を与えて、その脅威に対抗する武器を作らせ、その武器により自滅させる」という文明破壊ゲームをしていたというのは、中々深いプロットだと唸りました。
このウルトラマンZでは、新旧ウルトラマンシリーズの怪獣・超獣・宇宙人達がバランス良く再登場していたのもポイントだったと思います。初代ウルトラマンから見ている世代としても懐かしかったです。
ということで、個人的には歴代ウルトラマンシリーズでの最高峰は、ウルトラセブンで、次がウルトラマンティガ、その次がウルトラマンジャック(帰ってきたウルトラマン)なのですが、今回のウルトラマンZは少なくともベスト10にはランクインする良い出来栄えだったと思います。
このコロナの中で大変楽しいシリーズを作成してくれた製作陣と俳優陣の皆さんに感謝したいと思います。この1年間ありがとうございました。
